NDSコラム

仕事 2018/09/19
介護記録の記入のルールと記入例

介護記録は、誰が読んでも理解しやすく、見たこと、聞いたこと、行ったことを正確に記載するのが原則です。介護者の憶測や曖昧な表現、または介護者の感想を述べるような記載は、介護記録としての役割を果たさなくなってしまうため注意が必要です。限られた時間で、利用者の自立や課題の解決に役立つ情報を端的にまとめるために、基本的なルールや記載のコツを事例とともに学んでいきましょう。

介護記録の良い例、悪い例

以下で、介護記録の書き方の良い例と悪い例をいくつか紹介します。介護記録を作成する際の参考にしてください。

利用者が食事をしている場面の記録

<悪い例>「朝食時、食が進まない様子で一点を見つめていた。声がけすると、いつものように黙々と完食した」

<良い例>「朝食時、自ら『いただきます』と挨拶をし箸を右手に持ったが、はじめの一口をなかなか運ぼうとせず、じっと正面を見つめていた。『食が進みませんか?』と声をかけると、ハッとした表情でご飯茶碗を手にし、最後まで滞りなく完食した」

単に、朝食時とだけ記載してしまうと、着席した時点での様子なのか、食べはじまってからの様子なのかが分からなくなってしまいます。そのため、良い例では、自分から「いただきます」と挨拶した直後に、利用者の言動が突然ストップしてしまった様子を記載しています。
また、「食が進まない」という記載は、介護者の憶測になるため不適切です。なお、利用者に、食欲の有無を確認できた場合は、利用者の発言内容をそのまま記載するようにします。

利用者をトイレへ誘導する場面の記録

<悪い例>「トイレへ誘導するも、すでに失禁していたためオムツを交換した」

<良い例>「前回の排泄から○時間経過していたため、そろそろ排尿のタイミングと察しトイレへ行こうと誘うと、イスから立ち上がった直後に失禁し、ズボンに5cm大のシミが広がった」

オムツを使用している場合、利用者の排泄リズム(尿意を感じる時間、タイミングなど)を把握することで、オムツはずしや排泄の自立に繋がる可能性があります。良い例を読むと、排泄に誘導するタイミングをもう少し早くすれば、失禁なくトイレ誘導できるかもしれませんし、腹圧性尿失禁という病気が影響しているかもしれません。

利用者が寝ているときの記録

<悪い例>「安眠しているように見える」

<良い例>「入眠直前、2~3回咳込む様子が見られたが、夜間を通じて体動なく就眠した」

「安眠(穏やかな眠りについている)」かどうかは、観察だけでは判断できません。さらに「~しているようである」、「~と思われる」など、介護者の推測的な記載を加えるのは、介護記録として適切ではありません。この場合は、実際に観察された様子のみ記載するようにします。

利用者の体調やメンタル面の記録

<悪い例>「イスに腰掛けうつむいたまま膝痛を訴えた」

<良い例>「自室のイスに腰掛け、背中を丸めうつむいたまま『膝が痛くて立てない』と訴えた。四肢末端の冷え、むくみなし、脈拍毎時90回、顔面がやや紅潮していた」

痛みを訴えた場合は、痛みの部位や程度を記載するとともに、脈拍や呼吸数などのバイタルサインや、皮膚の状態などを合わせて記載しておくと、医師の診察を受ける際、症状の経過を伝えやすくなります。

利用者がレクリエーションに参加している場面の記録

<悪い例>「久しぶりにレクリエーションへ誘うと喜んで参加した」

<良い例>「2週間ぶりにレクリエーション(グループ体操)へ誘うと、『久しぶりに顔を出してみようかな!』と言いながら自ら他利用者の輪へ入り、○○さんの隣に着席した」

「久しぶりに」、「だいぶ」、「たくさん」といった、時間や量を表す表現は避け、具体的な数値を用いるようにします。また「喜んで」、「笑顔で」といった言葉を使うと、利用者の表情や個性が伝わりにくくなってしまうため、利用者の発言や仕草をそのまま記載すると良いでしょう。

介護記録として不適切な書き方をしてしまうと、利用者の様子が的確に伝わらなかったり、不要な誤解を招いてしまったりする恐れがあります。上記に挙げた例の中でも、良い例を参考にしながら記録をまとめていきましょう。

 
 

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。
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