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NDソフトアスリートクラブ

就任1年目で、目標であった
ニューイヤー駅伝出場と
最高順位獲得を達成。

PROFILE

鈴木駿
NDアスリートクラブ コーチ

就任1年目で、目標であったニューイヤー駅伝出場と最高順位獲得を達成。

渡邉
これまで私はNDソフトアスリートクラブの選手として活動していましたが、監督になったことで新たに何か他のプレッシャーを感じたことはありません。立場が変わってもチームの目標は変わりませんし、現役時代と変わらずやらなきゃいけないことだけを見て、気を引き締めながら実行してきました。
鈴木
やることをやって、ようやくスタートラインに立てたので、これで出た結果なら、どんな結末でも受け入れる覚悟でいました。でも、正直なところホッとしました(笑)。今年は目標を達成することができましたが、やはり連続して出場することに意味があるので。そちらに向けて気持ちが向く方が早かったです。

就任1年目で変えたこと、変わったと実感できたこと

渡邉
練習や日常生活に関しては、一方的に選手に対して指導するだけではなく、選手からの意見を吸い上げて、一人一人の状況を把握して、走りのタイプや今までやってきた過程などに合わせてアプローチしたことが今年一番意識して変えた部分ではあります。
鈴木
今までは競技に対して選手自身が受け身で待っていることが多々ありましたが、自分で考えて自分のための陸上をしてもらえるように、声掛けや接し方を心がけていると、次第に選手たちから色々と話してくれるようになりました。やはり自分で決めた練習メニューや考えには、一生懸命に取り組むんですよ。それが少しずつ行動に反映され始めて、練習の達成率も上昇しました。練習は質と量のバランスが重要だと考えています。ただ、明確な答えというものは選手だけではなく、監督やコーチも持ち合わせていません。選手が主観的に感じている疲労度や違和感と私たちが客観的に見える状況を加味してコミュニケーションを取りながらすり合わせることができました。駅伝に向かうまで大きなトラブルや怪我がなくスタートラインに立てたことが、ニューイヤー駅伝出場への勝因でした。
渡邉
昨年までは練習の中で出し切ってしまう練習が多くて、練習でできていたことが試合に直結していませんでした。そこを今年は7、8分目くらいまで抑えて練習することを取り入れてきました。これまで自分を追い込んできた選手たちも、『本当にこれでいいのか?』と困惑していたと思います。序盤は不安だったものの、4月5月6月としっかりと何人かが試合で結果を残し始めていきました。そこから、『これでもいけるんだ!』という空気が拡がっていきました。駅伝に向けても、戦えるという自信を選手それぞれが掴んでくれた結果だと思います。
鈴木
監督やコーチが想定した練習での負荷以上に、選手自身がもっとやれると思って追い込みすぎてしまうことでバランスが崩れ怪我に繋がることが多くあります。そういった面では、選手たちとの距離が近く、本音で話し合える環境ができていたからこそ、いい状態のまま試合に臨めたんだと思います。僕と清紘さんは気心の知れた仲なので、一切気を使わずに選手の情報や自分達の考え方をしっかり共有できていたと思いますし、やはり一人だけだと考え方が偏ってしまうところを、まず二人の考え方を伝え合うことを意識できました。意見が一致することもあれば、割れることも多いです。『実際、どう思いますか?』というやりとりは、ほとんど毎日していますね。
渡邉
ニューイヤー駅伝の予選である東日本(第64回東日本実業団対抗駅伝競走大会。2023年11月開催。12位に入り、ニューイヤー駅伝出場権を獲得)では、最後までボーダーラインギリギリでの争いになりましたが、最後の7区を任せた2年目の厚浦(大地選手)はしっかり練習ができていて結果も残していたので、不安はありませんでした。
鈴木
1年目のフレッシュな選手が3人(江口清洋選手、下條乃將選手、中野魁人選手)加入したことで良い傾向も生まれました。既存の選手たちが勝てない雰囲気と言いますか、負けることだけを経験している選手が多くなった中で、フレッシュな気持ちで頑張って挑戦していく姿が、3年連続負け続けてきたチームにもう一度火をつけた起爆剤になったと個人的には思っています。
渡邉
光武(洋選手)や大倉(秀太選手)といった中堅たちは、おそらくどこか不安を抱えたまま競技を続けていたんだと思います。新しいメンバーが加わり上昇気流を生み出し、前に進んでうまくチームの流れが出来上がってきたと思います。竹内竜真やアレックス(アレクサンダー・ムティソ)、昨年8月に加入した鈴木太基といったタイプの全く違う国内外トップ選手たちの良いポイントをロールモデルとして吸収し、良きライバルとしてムルア(ボニフェス ムルア ティト)と若い選手たちが競い合っていけば、チームとしてより高い目標を目指すことができます。

ニューイヤー出場で見えたもの、次のニューイヤーに向けて必要なもの

渡邉
ニューイヤー駅伝の戦略は、第1区に山形出身で、このチームに加入してから初めて出場となる竹内が走ることと、向かい風の中で絶対的な信頼のあった厚浦がアンカーを走ることが決まっていた以外は、調子の良い選手を適材適所に当てはめていきました。他チームのエースと争う3区は自己ベストを更新した下條しかいないと思いましたし、大倉は大会に絶対出場すると覚悟を決めて臨んでいました。
鈴木
選手の配置については、監督が話した内容に異論はありませんでした。やはり駅伝特有の流れがある中で、どこに強い選手を配置するのかは、毎日話し合っていました。結果として、これまでの最高順位を記録して、参加するだけではなく戦うことができました。ただ、このチームはこれから飛躍していくための土台ができあがっただけです。新体制となり、皆走れていない状態からベース練習で基礎を叩き上げ、基本的には全員ができる練習を集団でやっていくという選択肢しか勝つために選べませんでした。この結果を元にどんどん有能な選手が集まって個人でも集団でも、もっと質の高い内容で練習プランを組む。今年は、そんな勝負ができる1年になるはずです。
渡邉
来年のニューイヤー駅伝では、東日本地区の出場枠が10チームになる見込みです。今まで通りの練習や戦い方で東日本予選10位以内に入れるとは思っていません。現状、ちょっとリスクを背負っても、攻めた練習を取り入れて、駅伝でのアベレージを今年よりも3秒以上(1km のタイムを2分55秒に)縮めることを目標にしないと正直なところ予選通過は厳しいです。一人一人が危機感を持って臨んでもらいたい。ニューイヤーに3年ぶりに出場して寮も新しくなり、会社として期待していただいているのが分かります。大きなサポートを受けている現状で、結果を残せなければ、これまで以上に厳しい目を向けられることも考えられます。出場したことへの安心感よりも危機感を持つことを意識しなければいけません。
鈴木
選手に意識を持たせるといいますか、『自分のための陸上』がボヤッとしている選手が多い気がしています。また、その先のキャリアも見えてないように感じています。その道筋をしっかり明確なものにすれば、パフォーマンスも上昇しますし、高いモチベーションを維持することが可能です。強いチームを育てていくには、選手自身がマインドをはっきりさせていくことが大切だと感じています。ブレない価値観、強い意志を持った選手を育成し、長く愛されるチームの礎を築いていくのが今の目標の一つです。
渡邉
意識というのはすぐに変えることができます。それを行動に移していくのが難しい。それまで慣れている神経回路や筋肉を新たに働かせることは物凄い労力が必要です。そういった面をしっかりと鍛えていきたい。監督として2年目となりますが、大きいところ、高いところから先を見据えて、しっかりと細かい部分に目を光らせていきます。

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