NDソフトアスリートクラブ 創立10年目のスペシャル企画
渡邉清紘 × 鈴木駿 × 兼子侑大 × 青木達哉
チームを支えたランナーOBが語るNDソフトアスリートクラブ。

PROFILE
- 渡邉清紘
- クラブ創設時に、南陽市役所から加入し、⻑年ランナーとして活躍した後、2023年よりNDソフトアスリートクラブの監督に就任。ニューイヤー駅伝(以下NY駅伝)には2021年に6区出走。
- 鈴木 駿
- 同じく南陽市役所からアスリートクラブに加入。2017年に退部後は、教員や実業団チームのコーチとして活動。2023年にコーチとしてアスリートクラブに復帰。NY駅伝には2017年に4区出走。
- 兼子侑大
- 山梨学院大学を卒業後、アスリートクラブに加入。2018年に引退後は、NDソフトウェアのサポートセンターに勤務している。NY駅伝には2017年に5区出走。
- 青木達哉
- 創部のタイミングでNDソフトウェアに加入し、2017年のNY駅伝では6区出走。現在はNDソフトウェアの北関東営業所長野サテライトに所属。地元長野で地域に根ざした営業活動を行なっている。
NDソフトウェアアスリートクラブの第一印象を教えてください。
- 渡邉
- 自分は山形出身で南陽市役所からの移籍でしたが、NDソフトウェアは、天童にあるモンテディオ山形のホームスタジアム(NDソフトスタジアム山形)の名前が印象に残っていました。
- 兼子
- 私も東北出身で、スタジアムで開催されていた大会に出場していたので、名前は知っていましたが、山形市内に本社があるどこか大きな会社だろうと想像していました。実際に南陽市の本社を訪れてみると、ものすごく立派な建物で驚きました(笑)。
- 鈴木
- 南陽市役所に所属していた時に、練習などで前を走っていて気になっていた建物が本社だと聞いて自分も驚きました。
- 青木
- 自分の場合は、創部時の監督が山梨学院の出身で、兼子とは同大学の学生時代の寮で1年一緒に過ごしていた深い縁があり、「山形で走らないか?」と声をかけていただき加入しました。それまで東北には縁がなく、地元の長野では雪が少ない地域にいたので、正直な話こんなに雪が多いところで練習できるのかと不安になったのを覚えています。
- 鈴木
- 自分達を含め、創部メンバーはどこか境遇の似ている選手が集まっていました。みんな陸上をしたいけれど続けていく上での選択肢が少ない。でも競技への熱意は誰にも負けない気持ちで、みんな一生懸命に走っていました。
- 渡邉
- 正直ゼロからのスタートで、何をしたらいいか?どれくらい練習をすれば勝てるのだろうか?誰にも見えていない状況でしたが、それでもやるべきことはできていたと自負しています。今、自分自身が監督の立場になって、当時の監督がどれだけ大変だったかと実感しています。会社自体も初めてのチーム運営で、何をベースにしたら良いのか、判断が難しい状況もあったと思います。
- 鈴木
- やはり実業団ですので、しっかりと仕事をこなさないといけないのは分かっていました。それでもやはり競技にも集中したい(汗)。
- 兼子
- 最初は会社に自分達のデスクがなく、会議室で待機していることもありました。働き始めてみると専門的な知識が必要な業種なので、なかなか練習に集中できない選手も当時はいました。
- 渡邉
- 自分は地元出身ということで、会社の基盤になる人事や総務といった部署を経験させていただきました。
- 青木
- 僕は最初の半年、販売促進の部署に配属され、その後はずっとマネージャーを務めていましたが、目の前に座っている監督と常にチームの話しをしながら色々なことを教えていただきました。練習メニューの作成も大変だったのを経験したので、監督にも会社にも感謝の気持ちがあります。

一番印象に残っているエピソードはなんですか?
- 青木
- やっぱりニューイヤー駅伝(以下NY駅伝)に出場して、学生時代を共に過ごした兼子と襷(たすき)を繋げたことですね。今日集まった自分以外のメンバーは箱根駅伝に出場していますが、自分は出場していませんし、実業団で競技を続けていけるような成績を残してこなかったので。
- 兼子
- やはりNY駅伝ですが、今では引退後にNDソフトウェアで働いている時間の方が長くなりました。今は応援団の一員として清紘さんや駿さんが率いるチームを外から盛り上げているのが、すごく楽しいです。
- 青木
- 東日本実業団対駅伝は選手や応援団をサポートするために参加していますが、関東第一営業所にいる田代一馬や関東第二営業所に在籍している矢ノ倉弘などのOBが集まって来るから、みんなに会えるのも楽しみの一つなんですよ。
- 鈴木
- 二人とは違って、自分はアスリートクラブの選手時代、苦難の多い時間でもありました。キャリアの中で、自分が出場したいと思っていた箱根駅伝やNY駅伝にこれまで出場できていました。ですが、創部した2015年に本気で出場権の獲得を目指した中、アンカーである私が競り負けてしまって、それが要因の一つとなって、NY駅伝に行けませんでした。「来年まで頑張れるのか?一緒にいるメンバーは嫌な思いをしていないのか」と、すごく気持ちが落ち込んでしまったんです。ですので翌年にニューイヤー出場が決まって本当に嬉しかったです。この時負けたことは人生の中でも印象深いエピソードです。
- 渡邉
- 2016年にNY駅伝初出場を決めたレースは、やっぱり印象深いですね。自分はケガをしていて走れずに選手のサポートをしていたんですが、1区の駿と2区の櫻井(櫻井一樹)が走り終えた時に、監督から嘆きの連絡が入ったんですよ。「まだ始まったばかりですよ!」なんて、電話で声をかけていたら、アレックス(アレクサンダー・ムティソ)と青木、兼子、上手(上手慶)が立て直して、最後に小針(小針旭人)が決めてくれた。まわりからもニューイヤー出場が不安視されていた中での快走だったので、本当にチームとして嬉しかったのを覚えています。
- 鈴木
- 自分は2年連続で流れを止めてしまったのに、NY駅伝は結構走れちゃったんです(笑)。本当に、みんなで助け合える素晴らしいチームでした。

アスリートクラブの中で、一番印象深いメンバーは?
- 兼子
- これは全員一致でアレックスです。こんなに速い人が、このチームに居続けるなんて想像もつかなかったです。
- 渡邉
- アレックスが今年、東日本に出場すると10年連続出場になるので、表彰されます。これまでケニア人で表彰歴のある選手はいないかもしれません。いまはマラソン選手として世界で戦っていますが、チームとしても安定感のある走りを頼りにしています。そもそも同じチームにケニア人選手が10年所属していることも珍しいですから。
- 鈴木
- 19歳でチームに加入して、まだ28歳ですからね。
- 兼子
- 入部前は、アンダー20の世界大会で2位の選手がチームに入ってくるぞって大騒ぎでしたから。
- 青木
- 初めて練習した時に、ゴールが分からなかったみたいで、ストップと声をかけても50mくらい先まで走り抜けてから止まった姿を見て、本当に速い選手だと思いましたね。そこから、あっという間に本当に速くて強い選手になっていきました。
- 渡邉
- ケニアには彼が創立したチームがあり、これまで獲得してきた報酬を現地に還元しながら若い選手を育てる環境づくりにも取り組んでいます。彼を慕っている人も多いと聞いています。
- 鈴木
- これからも競技でもそれ以外でも共に走っていきたいですね。

これからの10年、自分達がアスリートクラブにできること。
- 青木
- 10年後は自分達が40代に突入していて、会社の中でも重要なポジションに就くメンバーもいると思います。自分や兼子も引退後の選手たちが安心して仕事をできるような環境づくりを進めていきたいです。
- 鈴木
- 現在所属している選手たちは、競技に重心を置いていますが、将来についてのビジョンを明確に見据えられていないメンバーも少なくありません。
- 兼子
- そんな時に、私たちOBが本社をはじめ日本各地で働いている姿を見せていれば、選手として走り終えた先にある、長い人生の選択肢を拡げてあげられると思います。
- 鈴木
- 自分は指導者になりたいと言う夢を叶えるために、一度アスリートクラブから離れました。教職員やコーチでの経験を伝えていければと思っています。
- 渡邉
- 実業団チームは10年あれば様々なチームが創部される一方で、たくさんのチームが解散しているのが現状です。これまでの10年間、競技に集中できる環境を提供してくれたNDソフトウェアに貢献できるような成績を残し続けていき、10年後に常勝チームとして、NY駅伝のスタートに立っているチームを形成していきたいと思っています。
- 鈴木
- 自分がチームに戻って来た時、以前に比べアスリートクラブの影響力が減っていると感じました。この10年でたくさんの選手たちが所属して繋げてきたものを、もう一度盛り上げていくためには好成績を残し続けていかなくてはいけないと実感しています。
- 渡邉
- 少子高齢化が進んでいる日本では、東京をはじめとする都市部への人口集中が進んでいます。そんな状況の中でも、山形県の南陽市にはNDソフトウェアがあり、自然豊かな環境で色々なことにチャレンジができる場所です。アスリートクラブが活躍することで、その魅力を全国に発信することが街にも会社にも、自分達ができる最大の貢献と思い突き進んでいきたいです。

現在、多くのアスリートOBが全国の拠点事業所で活躍しています。
チーム創設10周年にコメントを寄せていただきました。
丸尾尚史
ソリューション事業部 北海道営業所 ソリューションコンサルタント
創部10周年おめでとうございます!各自の目標に向かって納得できる結果を出せるようこれからも頑張ってください。応援しております。
上手慶
ソリューション事業部 北関東営業所 ソリューションコンサルタント
チーム設立10周年おめでとうございます。チームとして、個人として、「なりたい自分」をぜひ叶えてください!
大沼睦
ソリューション事業部 関西第一営業所 ソリューションコンサルタント
創立10年目、大変うれしくお祝い申し上げます。ニューイヤー駅伝の出場常連化、育成による日本代表選手の輩出など、更なる目標達成を目指し、渡邉監督・鈴木コーチに期待しています。
田代一馬
ソリューション事業部 関東第一営業所 営業職
ニューイヤー駅伝で勝負できるよう頑張ってください!上位集団でテレビに映るNDソフトのユニフォームを楽しみにしています!
矢ノ倉弘
ソリューション事業部 関東第二営業所 ソリューションコンサルタント
渡邉監督のもと、ニューイヤー駅伝に向け日々練習していると思います。結果を出さなければ、皆の期待に応えなければ、などプレッシャーはあるかと思いますが、陸上競技を楽しみながら、練習頑張ってください。
齋藤諒
カスタマーサービス部 インストラクションセンター
渡邉監督体制に変わってからのチームの躍進ぶりに敬服しております。来年のニューイヤー駅伝にも出場できるよう、今後も応援してまいります。