- 記録のシステム化で離職率1.1%!ケースから日誌の連動が負担軽減
- 介護事業(入居系) 徳島県
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徳島県阿南市にある社会福祉法人 阿南福祉会 特別養護老人ホーム 阿南荘 施設長 助石様にほのぼのNEXT、基幹業務システムの導入の背景と効果について伺いました。
施設情報
社会福祉法人 阿南福祉会
特別養護老人ホーム 阿南荘
〒774-00452 徳島県阿南市宝田町今市金剛寺43番地
URL:http://anan-hukushikai.com/
運用システム
ほのぼのNEXT
基幹業務システム
記録のシステム化を始めた際の状況を教えてください。
「ほのぼの」の導入は介護保険制度開始前でしたが、記録を本格的に使い始めたのは平成21年の改築移転の際です。ユニットケアに変わったタイミングで同時に記録の仕方も変えるのはかなり大変でした。まずはPCを触ったこともないという職員がかなりの割合でいました。事務所にPCを集めて、PC教室を何回も開催しました。電源を入れるところからのスタートです。電源を入れる時はボタンを押すのに、消す時は押さないのはなぜ?といったレベルです。ローマ字入力もわからず、ひらがな入力だと覚える場所が多い。新しく覚えなければならないことだらけで辞めたいという声もありましたが、なんとかみんなで頑張っていきました。
紙の記録との違いを教えてください。
以前の紙の記録だと、机の前に座って書いていました。それを見ないと利用者の様子が分かりませんので、いちいち見に行く必要がありました。介護と看護では記録の内容も異なりますし、目的に応じて1階、2階または事務所へ見に行かなければなりません。非常に効率が悪かったと思います。
以前は朝礼をやっていました。申し送りです。それぞれの部署からほぼ全員が参加します。今はユニットケアになりましたし、集合での朝礼はやっていません。出勤してきたら、自分の守備範囲についてPCで確認すれば全て把握できます。今は便利な状況に慣れてしまいましたが、当時としては画期的なことだったと思います。
事務所は、土日に一人当番になることが多く、その日にあったことをいかに他の人に伝えるかが大事ですが、各部署のケース記録の中で、伝えなければならないことをピックアップして、日誌の中に引っ張ってきて転記してまとめることができます。休んでいた人にあった出来事を伝えるのには非常に有効に活用できています。
時間短縮できた内容について教えてください。
手書きの頃は、ケース記録に記載する内容を、他の2~3種類の書類にも同じ文章を書いていました。まとめるだけで1時間ほどかかっていたと思います。ケースに記載する量は、利用者様お一人につき、1日10件以上はあると思います。効率化ができた分、記載する内容が細かくなったのかもしれません。それを手書きで複数の個所に記載するのはものすごく大変なことでした。看護日誌は階ごとにわかれていますし、夜勤日誌は6つのユニットごとにあります。介護日誌、相談員日誌、給食日誌とかなりの量がありますが、今はケースを飛ばして、様々な日誌で取り込んで作成できるのでかなり短縮できています。
ご家族から電話がかかってきても、相手をお待たせすることなく、PCを検索すればすぐに答えられます。以前は、介護職員室まで走って行って、書類を探して、10分以上かかることも珍しくありませんでした。
施設全体を管理している側にとっても、自分が休んでいる時にあった出来事を、出勤してから情報収集しようとすると、半日ぐらいかかってしまうこともあります。見れば分かるというのはとても大きいです。
記録のシステム化による効果はいかがですか?
職員からは手書きと比べて良くなったという声が多いです。最近の若い人たちは、字を書くのが苦手な人も多いですし、手書きよりキーボードで打つ方が断然早いです。システム化が職員の定着率にも寄与してくれていると良いと思います。ユニットケアは家事的な仕事がけっこうたくさんあります。食器を洗う、盛り付けする、洗濯する、掃除する・・・介護の片手間ではなかなか難しいことです。10人分の家事はかなり大変です。この家事をやってもらうために高齢の方を介護助手として雇用しています。ユニットの中に人間の数が増えると、これだけで雰囲気が変わります。2~3人で走り回らずとも落ち着いて仕事ができます。様々な施策によって、離職率は、1.1%まで下がっています。平成30年8月から令和元年11月までの退職者は1名のみです。同じ期間の採用者は8名です。この地域にはあの法人があるから安心だと思われるように継続していきたいと思っています。
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