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「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」とは

2021/06/16

介護業界は2025年の団塊の世代が後期高齢者に達し介護ニーズが増大するであろうと見込まれているいわゆる「2025年問題」に向けて介護人材の確保が急務となっていますが、平行して介護事業の業務の効率化を図り介護の質を向上させていくことも多様化する介護ニーズに対応していくために必要としています。
これらを解決に導くために大きな期待を寄せられているのがICT機器や介護ロボットといったITテクノロジーの活用です。国は介護事業所の積極的なITテクノロジーの活用を推進するために様々な支援を展開しており、代表的なものに「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」というものがあります。事業所が積極的にITテクノロジーを導入した業務改善や質の向上を図ることができるよう導入に必要な費用の一部を補助するものです。この「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」とはどのようなもので、活用することでどのような変化が期待できるのかを見てみましょう。

「人材の確保」「介護の質の向上」が介護業界の課題

人材不足への対応と介護サービスの質の向上を図っていくために今大きな期待を寄せているのがICT機器や介護ロボットといったテクノロジーの活用です。 厚生労働省では介護現場の革新のために全国の介護事業所からICT機器や介護ロボットを導入し効果を測定するパイロット事業を令和元年度より実施してきました。 デジタルインカムや見守りセンサー、移乗用介護ロボット導入など様々な取り組みがなされ、検証の結果デジタルインカムを導入すると利用者の見守り時間が大幅に確保できた、見守りセンサーを導入した結果夜間の見守り時間が約80分減少した、移乗用リフト等の介護ロボットを導入することで腰痛を訴える職員が約25%減少したといった効果が実証されました。

これらの結論を踏まえ令和3年度介護報酬改定ではこれらのテクノロジーを活用して業務改善を図った事業所に対しての評価が新たに設けられました。積極的に業務改善や質の向上を図る事業所は質の高い事業所として評価されます。 以前から特別養護老人ホームや短期入所施設の夜勤の人員体制おいてICTを活用した見守りセンサー機器や職員の情報共有にデジタルインカムを導入して業務負担の軽減を図っていた事業所には利用者数に対し15%の導入割合を達成している場合に人員基準を0.9にするという基準緩和が図られていましたが、令和3年度介護報酬改定ではさらに緩和され利用者数に対し10%の導入割合でよいとされています。 さらに100%の導入割合の場合は人員基準を0.6にするという新たな基準が設けられました。

ほかには会議や多職種連携におけるICTの活用として、運営基準や加算の要件等における各種会議等の実施について感染防止や多職種連携促進の観点からテレビ電話等を活用しての実施が認められます。介護サービスの質の向上には多職種連携が欠かせません。ICTを活用したテレビ電話などで事業所間を移動することなく会議が行えることは業務の効率化とケアの質の向上両方に寄与されるといえます。

その他に令和3年度4月から本格運用されている介護系データベース「LIFE」への積極的なデータ提供を行いケアの質の向上に努めた事業所を評価する加算が多数新設されるなど介護業界のITの活用はますます加速しています。「LIFE」へのデータ提供はLIFEに対応した介護ソフトを活用することで通常の記録業務がLIFEに提供できるデータになるため、負担なく行えることができます。今後さらに導入が進むと考えられます。

テクノロジーの導入を支援する「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」

介護事業所のICT機器や介護ロボット導入を促進するために補助金を交付する事業である「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」は、平成30年度から実施されており、令和5年までさらなる拡充を図られながら様々な導入支援を行っています。
令和2年度3次補正予算でさらなる拡充が図られた同事業では、事業規模に応じて100~260万円の補助金額は変わりませんが、補助率が一定の要件を満たす場合に3/4を下限に補助されることとなりました。ICT機器導入に100万円要した場合に下限でも25万円の負担でよいのは非常に導入しやすくなったといえます。補助の対象となるICT機器は
・介護ソフト
・タブレット端末
・スマートフォン
・インカム
・クラウドサービス
・他事業者からの照会経費
・Wi-Fi機器の購入設置
・業務効率化に資するバックオフィスソフト(勤怠管理、シフト管理等)
となっています。

3/4の補助を受けるために必要な要件は

・LIFEにデータを登録する体制が取れている場合
・標準仕様を活用してサービス提供票(サービス計画・サービス実績)を事業所間/施設内でデータ連携している場合
となっており、これらは介護記録ソフトの導入の際の補助を受けるための要件である
・記録、情報共有、請求の各業務が一気通貫になる
・ケアマネ事業所とのデータ連携に標準仕様の活用
・LIFEによる情報収集に対応
・導入事業所による他事業者からの照会対応
・事業所による導入効果報告
とも一致しています。

つまりICT機器を導入するための補助金を活用していくためにはICTに対応した介護ソフトの積極的な導入が必要になってくるでしょう。

今後の介護事業所経営にはITテクノロジーへの対応が求められる

介護事業所は対人援助サービスということもあり、ICT機器の活用にはあまり積極的ではない様子が見られました。しかし介護業界だけでなく今現在は世界全体で見た際の日本のデジタル化の遅れが経済に大打撃を与えることも示唆されており、日本全体でICT機器を活用していくことが必要といわれています。介護事業所も例外ではなく今後の新型コロナウイルス感染予防に対応した業務体制や介護職員が安心して働ける環境には積極的なITテクノロジーの活用は必須ともいえます。

さらに令和3年度介護報酬改定におけるICT機器を活用してLIFEへ情報提供を行うことを評価する新設加算の要件にもなっています。

これまでのようなアナログな環境で運営を続けていくことで業務負担や加算を算定できない状況になり、デジタル化に移行している事業所との差別化が図られてしまいさらなる人員不足や収益源に繋がると見られます。

積極的なICT機器の活用は今後の介護事業所運営に欠かせないものとなっていますが、あくまでも目的は業務の効率化を積極的に図ることであり、ICT機器は効率化のための有効な手段です。

ICT導入支援事業や介護ロボット導入支援事業だけでなく様々なIT導入を支援するための補助金を有効に活用しながら積極的にICT機器を取り入れ、それを業務に組み込んだデジタルトランスフォーメーションを図っていくことは、人材不足の解消や業務負担の効率化に大きく繋がり、今後の経営の安定化にも大きく繋がるでしょう。

NDソフトウェアではICT導入支援事業の補助金に対応した様々なICT機器をご用意しております。

介護記録ソフト「ほのぼのNEXT」はLIFEのデータ出力や帳票印刷に対応し、順次各システムでの対応を予定しています。通常の記録業務を行うことでLIFEデータ提供に繋がるため、事務負担の大幅な効率化に繋げることができます。

ほのぼのNEXT

職員様の情報共有にはスマートフォンをデジタルインカムとして活用する「ほのぼのTALK++」がおすすめです。声と文字によるやり取りが可能なため情報を聞き逃すことや忘れてしまうことがあっても見直すことができ、情報連携、共有、相談などの効率化にお役立ていただけます。

ほのぼのNEXT

また通話には首にかけるタイプのスピーカーデバイス「ネックスピーカー」を採用しておりますので負担感の大幅な減少に繋がります。

ほのぼのNEXT

NDソフトウェアでは、介護事業所様のICT機器の導入を積極的にお手伝いさせていただきます。ぜひご相談ください。

まとめ

介護業界全体の「人材不足」「介護サービスの質の向上」にはICT機器を活用した業務の効率化が必要です。そのため導入を支援する事業として「ICT導入支援事業」「介護ロボット導入支援事業」などがあり、事業所のICT機器導入に補助金が出されています。
さらには新型コロナウイルス感染予防のためにテレワークやリモートワークを行える環境構築への補助金なども打ち出され、介護業界のみならず日本全体でICT機器を導入する機運が高まっているともいえます。積極的にICT機器を活用し時代に合った経営を図っていくことが今後の介護事業所運営の安定化には必要になっていくでしょう。支援策として出されている補助金を最大限に活用し、ICTを活用した業務効率化を図っていきましょう。

当コラムは、掲載当時の情報です。

参考URL

▼IT導入補助金2021
https://www.it-hojo.jp/r02/doc/pdf/r2_application_guidelines_tokubetsuwaku.pdf

▼地域医療介護総合確保基金を活用したICTの導入支援
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000666691.pdf

ライター 寺田 英史 短期入所生活介護にて13年間勤務し職責者、管理者を歴任。
その後、介護保険外サービスを運営。その傍らで初任者研修、実務者研修の講師としても活動中。

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