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NDSコラム

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感染症対策支援事業等及び慰労金の支給事業の課題と現状とは

2021/03/25

昨年日本中で猛威を振るった新型コロナウイルスですが、今現在もまだ収束の兆しは見せません。そんな中、令和2年度2次補正予算で成立した新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金で医療従事者・介護従事者に向けた慰労金の支給が行われました。しかし、今現在も慰労金の支給が行き届かない事業所が数多くあるのが現状です。厚生労働省はその事実を受けなるべく全員に慰労金が行き渡るよう都道府県に柔軟な対応をお願いしています。新型コロナ慰労金に関する現状と今後の課題を解説します。

今現在も猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症で、医療現場・介護現場は感染予防のために多大な労力を要しています。社会機能維持に欠かせない医療サービス、介護サービスの継続を支援するために打ち出された施策が「感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業」であり、以下3点が支援事業の内容です。  

感染症対策支援事業

新型コロナウイルスの感染予防に努めながら、今後も介護事業を継続していけるように必要な物品や感染拡大防止のための環境整備、ICT導入支援などの必要な支援を行う  

サービス再開に向けた支援

今もなおサービスの利用を休止している利用者のサービス利用再開に向けてアセスメントやニーズ調査、サービス調整などに係る費用などを支援する

介護施設・事業所に勤務する職員に対する慰労金の支給

新型コロナウイルスの感染発生や濃厚接触者に対応した介護事業所や介護施設に勤務し対応を行った職員や感染していなくとも感染予防に努めた職員に医療金を支給する
慰労金に関しては感染者や濃厚接触者に対応を行った職員には20万円、それ以外の職員に対しても5万円が支給されることで話題になりました。なお、事業に係る費用は全額国から支払われるものですが、実施主体は都道府県です。
 

慰労金の支給や申請について今後の課題

多くの方が期待を寄せた慰労金の支給ですが、実際は速やかに支給される方ばかりではなく今もなお申請したにも関わらず慰労金が支給されていない事業所や介護従事者も多いようです。
昨年の10月末時点で申請があった事業者に対して慰労金が支払われたのは72%で、実に1/4以上の介護事業者・介護従事者が現在も慰労金を受け取れていません。
このことについて厚生労働省への問い合わせが殺到しており、一部の都道府県はまだ支給されていないことについて確認作業に時間がかかり、支給が遅れているとの説明がされています。それに対し、「事業者が申請してくれなかった」という介護従事者も一定数いるようです。
 

都道府県によっては申請をまだ受け付けている

多くの自治体で申請期限を迎えた「感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業」ですが、自治体によっては3月末まで感染症対策支援事業を受け付けているところや4月末まで期限を延長しているところがあります。厚生労働省は慰労金の支給が未だに行き届いていない現状を鑑み、まだ申請期限を迎えていない自治体に対し、なるべく早く行き渡るよう、新たに申請があった際には慰労金の支給を優先して行うなどの柔軟な対応をお願いしています。
また、各自治体により対応が分かれると思われるため詳細は不明ですが、この度の慰労金は介護サービス事業所・施設等及び勤務される従事者に支援が行き渡るようにとのことで厚生労働省は申請がされていない事業所に対しても特段の配慮をお願いするとしています。
 
事業者が慰労金を申請しなかった介護施設等に従事する職員であっても、今後の流れ次第では慰労金の再支給受付が始まるかもしれません。ご自身の勤務する事業所の都道府県ウェブサイトをこまめにチェックし、最新情報を把握するとよいでしょう。新型コロナウイルスの感染者がいなくとも、新しい生活様式に応じた施設環境の整備や年中通してのマスク着用、面会制限や体温測定、徹底した消毒など介護従事者は緊張感をもって感染予防に努めてきました。ワクチン接種をひとつのきっかけとして良い方向に向かうことを期待したいですね。

申請できる都道府県の事業所は積極的に活用しよう

介護従事者慰労金,感染症対策支援事業,慰労金の支援事業,介護サービス再開に向けた支援事業 新型コロナウイルスは免疫力の低下した高齢者には感染しやすい感染症であるため、介護事業所内でクラスターが起こりやすくなります。介護従事者は常に「自分も感染するかもしれない」という緊張感の中で仕事を続けることになり、それは非常に大きなストレスになります。その結果心身のバランスを崩してしまい仕事が続けられなくなることも考えられます。介護従事者が前向きな気持ちで高齢者のケアや感染予防に努められる一つの理由として慰労金を支給して頑張りに報いることにつながるため、今も申請を受け付けている都道府県で運営している介護事業所は積極的に活用することが重要です。
 
新型コロナウイルスは経営にも大きな影響を与え、多くの事業所で収益の減少やかかり増し費用の増加による経費圧迫が問題となりました。これからも新型コロナウイルスをはじめ感染症対策に取り組むには介護事業者と介護従事者双方が感染予防に前向きに取り組む姿勢が非常に重要です。
ご自身の介護事業所の住所地である都道府県の申請状況を確認し、積極的な活用、利用者、職員、地域に信頼される事業所づくりに役立てましょう。現状で申請を締め切っていたとしても今後の動きは、自治体のウェブサイトで最新の情報をこまめにチェックするようにしましょう。
 

新型コロナウイルス感染予防に役立つICTを活用した環境整備

これからの介護事業所運営においては徹底した感染予防対策の効率化が重要な視点になると考えられます。従来の業務のやり方では業務負担が多くなり結果的にケアの質を落としたり、介護従事者の疲弊を大きくしたりしてしまうでしょう。それらを防ぎながら感染予防に努めていくためにはICTの活用を積極的に取り入れていくことが有効です。
 
NDソフトウェアでは、利用者の健康管理のために毎日行うバイタル測定を非接触式の体温計を活用し記録に自動で反映されることができます。また、「Care Palette(ケアパレット)」はタブレット端末で簡単に利用者の記録業務を行うことのでき、音声入力も可能なため、記録業務の大幅な効率化につながります。またバイタル測定機器を非接触式のものを使うことで感染予防対策にも大きな効果を発揮します。
 

★おススメ商品

また職員間の過度な接触を避けることも感染予防対策には重要になりますが、介護の仕事を有効に進めていくためにはしっかりとした情報共有、情報連携といったコミュニケーションが大切です。
NDソフトウェアの「ほのぼのTALK++」はiOS端末をデジタルインカムとして活用し、音声と文字情報でやり取りができるため聞き逃した情報や忘れてしまった情報も画面ですぐに確認できます。通話にはイヤホンを用いず、首にかけるタイプのスピーカー型デバイス「ネックスピーカー」を活用することで耳が痛くならず、コードも邪魔にならないため、負担なくご使用いただけます。令和3年度介護報酬改定でもICTを活用した労働環境の見直しにはデジタルインカムの活用が有効としています。情報共有に「ほのぼのTALK++」を活用し、ICT化を進めていくことは今後の介護事業所の運営には必要となってくるでしょう。
 

まとめ

昨年初夏に始まった感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業は介護事業所の新型コロナの感染症対策に必要な業務のICT化やかかり増し費用などの補助を行う事業や介護従者への慰労金事業などが盛り込まれていましたが、申請していない事業者も多く、慰労金を受け取れない介護従事者が一定数いるようです。厚生労働省はなるべく特段の配慮をするようにと都道府県にお願いしています。今後の慰労金をめぐる動きに注意が必要です。まだ申請を受け付けている自治体で運営している介護事業者は積極的なICT化で利用者、職員の感染予防に努めるとともに介護従事者の慰労金をぜひ申請して介護従事者に届けてあげましょう。  

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参考URL:
「介護サービス事業所・施設等における感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業」について
第203回国会 厚生労働委員会 第6号

当コラムは、掲載当時の情報です。

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ライター 寺田 英史 短期入所生活介護にて13年間勤務し職責者、管理者を歴任。
その後、介護保険外サービスを運営。その傍らで初任者研修、実務者研修の講師としても活動中。

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