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NDSコラム

介護支援ソフト「ほのぼの」シリーズのNDソフトウェアです。介護業界・障がい福祉業界の、トレンドや情報を発信しております。

居宅介護系向け ほのぼのユーザーに聞いた「導入後に取り組んだ運用の工夫」と「導入後の効果」【後編】

2023/10/18

前回のコラムでは居宅サービスの業務効率化を図るために「ほのぼの」シリーズを導入したユーザー様が取り組んだ運用の工夫と、その結果「ほのぼの」シリーズを導入したことでどのような効果が生まれたかについて紹介いたしました。
今回は事業種別ごとの声を紹介いたします。

事業種別ごとの声

訪問サービス独自の悩みを効率化

訪問アプリの導入前は訪問介護の活動記録は紙で管理していました。約2,300件の訪問件数がありますので、活動記録用紙は1,150枚にも達し、紙代や書類を保管するための書庫の問題など効率が悪い状況でした。

事務管理等実務面においては連絡のやり取りを電話だけに頼るとなると職員が常駐する必要がありますが、タブレット入力なら訪問先から行えるので情報のやり取りが各段にスピードアップされました。

また居宅介護支援事業所への情報提供も迅速になったので、ケアマネさんからの評価も上がった様な気がします。さらに予定実績のデータをチェックする時間の余裕も生まれました。

予想外の成果もあり、特に大きかったのは前回までの訪問状況の把握が事前に知れるため調理において体調に合わせたものや前回と重複しないものを考える時間ができました。また利用者様宅が、朝夕のラッシュにかかる地区にあったり、離島にあったりする場合タブレット通信の効果はより絶大でした。

もう1点が職員における利用者様に対しての「気づき」の増加しました。手元でリアルタイムに情報把握ができることにより、利用者様に対する気づきの範囲が広がったという声が、ヘルパーから徐々に聞こえ始めました。殊に興味深いのが、ある利用者様と良好な関係が築けずに悩んでいたヘルパーが、同じ利用者様に関わっている他のヘルパーの記録を閲覧することにより先入観や苦手意識がある程度払拭され、いままで気づかなかった点に目が届くようになったということです。

気づきの範囲が広がると、同時にケアに対する提案も積極的に出されるようになります。すると、自ずから利用者様とのコミュニケーションが円滑になり、サービスの向上につながるのです。

タブレットによる情報共有は、登録ヘルパーが抱きがちな孤立感の解消につながり、連携意識を高め、モチベーションアップにつながっていることは確かです。

社会福祉法人清心会 訪問看護在宅療養ステーション桃花様、喜楽苑訪問介護様

サービス記録の入力をしていた頃は1か月遅れでケースへ入力していた感じでしたが、今は記録と実績はその日のうちに「ほのぼのNEXT」に入ってきますし、翌日には昨日の様子を職員全員で情報共有するためにケースを印刷し、大事なところにはラインを引いて事業所全体で情報共有をしております。実績も毎日確認しておりますので月末処理も1日で終わるようになりました。なんといってもサービス後にすぐサービスの状況を「ほのぼのNEXT」やiPad上で確認できることです。ケアマネやご家族へリアルタイムで報告できることが大きいです。

また、ヘルパーさん達からもお客様宅に訪問する前に事前にタブレットで利用者様の様子がわかり、良かったと報告が上がっています。他のヘルパーさんからの伝達事項などがケース記録に入っているので、それを確認してから業務に入れるのが安心できたと報告がありました。

そのほか、皮膚の状態や薬の情報など環境が変わった場合には写真で送るように伝えています。文章で入力するよりも状態が把握でき、ケアマネやご家族への報告にも役立つのが良かったと思います。

あとは、急なシフトの変更があった場合でも事務所に戻らなくてもよくなったことはとても魅力的です。

株式会社とやまヒューマンサービス ハッピーとやまヘルパーセンター様

訪問サービスの業務の難しい点は情報共有や報連相のスピード感が非常に大きいでしょう。情報が利用者宅に点在しているうえ、直行直帰の登録ヘルパーさんがいるためその都度の情報共有ができなかったり急な時間の変更や職員の不都合が生じた場合に対応が遅れてしまうなど、ひとつの出来事に対して要する時間が長くなりがちなのが悩みの種といえます。

しかし「ほのぼの」シリーズを使うことで利用者宅に入る前から事前の状況をすぐに確認できたり、サービス内容を入力後速やかに確認できたりと訪問サービスの弱点であった要素の大部分を払拭できているのが分かります。タブレット上で手軽にやり取りができることも、一人での訪問が多いため気軽に相談しにくいことを不安に思う職員が多い訪問サービスの大きな助けとなっているのではないでしょうか。他者に相談しやすい、他者の記録を参照しやすいことがヘルパーのレベルの底上げに大きく寄与していることが分かりますね。

デイサービス独自の業務効率化

手書きをして、そのまま紙で保存している書類はほとんどありません。PCで入力するための一時的なメモはもちろんあります。後は、送迎に関するものは紙で残してありますね。ペーパーレス化は80%ぐらいだと思います。システムに入力したデータが反映するのと、全員に適用できる文章は一括入力が出来て、それから個別に記載していく形ですので、とにかく時間が短縮出来ています。利用者様は、40~50名いらっしゃいますが、職員は3名で連絡帳に掛かりっきりで1時間以上かけて記載していました。大体同じような文章でも、お一人ずつ手書きです。これが解消されただけでも圧倒的に速くなりました。今は、2名で大丈夫です。現場に入れる時間も増えました。また、職員によって文字の質が異なりますが、それも解決です。

手書きのノートから、システムから出力されるものに変わりましたが、ご家族からも見やすいと好評です。「ご家庭での生活状況」という欄は空白で設けてありますし、排便・食欲・服薬状況なども、○を付けるだけで伝えられるようにしましたので、記載量も高くなりました。コメントを書く欄が狭いという声もあったため、後から拡大したくらいです。

社会福祉法人 とやま虹の会 しらいわ苑デイサービスセンター様

デイサービスは日々の送迎や、利用者の連絡帳など毎日作らなくてはならない書類や記録が大変多いのが特徴で、その結果実際にケアにあたることができる職員の数が限られ、サービスの質が低下せざるを得ない状況に陥ってしまうことがしばしば見られます。

また連絡帳についても、利用者が一斉に退所される時間までに全員分を書き上げるという制限時間が設けられているため、内容は判を押したような味気ないものになりがちで、利用者の家族からも利用状況が想像できないと言う不満もしばしば耳にします。

これらの業務を「ほのぼの」シリーズの自動で入力できる文章をフル活用し、記録にかかる時間を大幅に減らしたという事例ですね。連絡帳は家族にとって分かりやすい、見やすいことが最低条件です。業務の効率化により記載内容の質が上がり好評を得ることができたことで、事業所への期待も大幅に向上することが期待できますね。

統計を経営にも活用

訪問介護、総合事業、自費サービスを同一画面でスケジュール管理して、その実績が賃金計算に結びついています。利用者請求ももちろんそのまま連動しています。なんと言っても、ここが一番の業務効率化です。

統計も利用しています。情報公表や公的なアンケートに対して、年齢、性別、訪問回数、件数といった数値は集計すれば出てきます。経営的な分析にも利用出来ます。実働時間、週に何回入っているのか、稼働率は?といった点と報酬のバランスはどうなっているのか。ある意味、人事評価的な指標にもなります。また、要介護度別であるとか、月別、年度別といった視点で、件数は変わっていないが、要介護度が下がってきている、サービスが身体よりも生活が増えてきている等、今後どういったサービス提供にシフトしていくべきかといった点まで分析を進めていけます。

システムを使うことで、逆にコミュニケーションが増えました。意識改革にも役立ったかもしれません。

株式会社日野福祉サービス様

訪問サービスは月の稼働数が1000件を超える事業所も少なくなく、月末の請求業務は1日~数日がかりで行っているところもたくさんあります。以前の紙媒体が主流の頃は請求システムへ毎日の入力ができず、月末に提出されたサービス提供記録をひとつずつ手入力して進めていくのが一般的でした。「ほのぼの」シリーズを導入したことで、毎日の実績入力が容易になりそれがそのまま請求に連動することは大幅な効率化ですね。サービスの提供実績も同時に連動するため、職員の賃金計算も効率化できる点も大きな成果です。

また介護業務だけでなく、介護業務の成果を様々な角度から分析できるよう統計を活用することで利用の傾向を簡単に知ることができ、それを経営分析に活用しているのもお見事ですね。

システムの導入に否定的な方の意見として「機械頼りはコミュニケーションが減る。冷たい印象」という意見も聞いたことがありますが、時間に余裕ができたおかげで、逆にコミュニケーションが増えたというのもとても貴重なご意見です。

「ほのぼの」シリーズの安心したサポート体制

入れ替えたメリットはとても大きいと思っています。まず、システム自体が安定していると思います。法改正の後でも、不具合が出ていません。以前のシステムでは表示できない、計算が合っていないといったこともあり、システム改修が間に合うのか?といった心配から始まりました。今は法改正とか消費税とか、その都度システム改修が大丈夫なのか、といった心配も一切ありません。この業界は転職が多いですが、以前の職場で「ほのぼの」シリーズを使われていた方が少なくなく、それも良いと思っています。シェアが高いのは良いことだと感じます。

一番役立っているのが、「チャットサポート」です。ホントに手軽に行える双方向通信なので、タイムリーにやり取りができて助かっています。文字で入力しないといけない反面、考えながら内容を整理して打てますし、記録が残るのも良いと思います。これでほとんどのことは解決できています。電話サポートは込み入ったことだけで利用している状況です。

社会福祉法人 世田谷区社会福祉事業団様

以前からシステムを導入していた居宅サービス事業所において、法改正のたびに対応が遅れ業務に支障が出る、動作が安定しないという話もしばしば聞きます。

「ほのぼの」シリーズは業界で広いシェアを誇っており、サポート体制が充実していることが大きな特長のひとつです。電話だけではなく文字情報として残るチャットサポート等幅広いサポートが「ほのぼの」シリーズを導入したことの大きなメリットとなったようですね。こうしたシステムへの信頼、安心感も運用をスムーズにし、業務効率化に役立てる要素といえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は居宅サービスを運営する「ほのぼの」シリーズユーザーの声からシステムを導入しようと検討に至った事業所の課題と「ほのぼの」シリーズを選んだポイントについてまとめました。

時間に追われやすい、記録が後回しになりやすい、情報連携が困難な居宅サービスだからこそ、トータルで業務効率化を図ることができる「ほのぼの」シリーズを検討するきっかけとなれば幸いです。

次回は居宅サービスの「ほのぼの」シリーズユーザーが導入するために取り組んだ運用の工夫と、実際に導入した後の効果についての声を紹介しますのでぜひご覧ください。

当コラムは、掲載当時の情報です。

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ライター 寺田 英史 短期入所生活介護にて13年間勤務し職責者、管理者を歴任。
その後、介護保険外サービスを運営。その傍らで初任者研修、実務者研修の講師としても活動中。

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