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デイサービス(通所介護)とは?役割や業務内容を解説

2020/11/16

介護保険サービスには様々な種類のサービスがあります。特別養護老人ホームや老人保健施設などの「施設系サービス」やグループホーム、小規模多機能型居宅介護といった「地域密着型サービス」そして在宅で介護サービスを受ける「居宅介護サービス」の3種類が大きなカテゴリーとなっています。

その中でも在宅で生活を続ける要介護者に対してサービスを提供する居宅介護サービスはニーズに応じて非常に多岐に渡るサービスが展開されていますが、もっとも身近なサービスのひとつがデイサービス(通所介護)ではないでしょうか。デイサービスはたくさんの事業者が運営しており、最も数の多い事業所でもあります。非常に身近な介護サービスであるデイサービスとはどのような事業所であり、どのような役割を担っているのでしょうか。今回は、デイサービス(通所介護)とは、役割と業務内容とはどんなものであるのかを解説します。

デイサービス(通所介護)とは

デイサービス(通所介護)とは、介護保険サービスの中で自宅を生活拠点にし、介護を受けながら生活を続ける要介護者に対してサービスを提供する「居宅介護サービス」のひとつです。介護を必要とする要介護者が日中に施設に通うことで食事、入浴、排泄の日常生活介護を受けるほか、常駐している看護師や作業療法士、柔道整復師などによりリハビリ、口腔ケアなどの機能訓練を受けられるところもあります。また健康体操やカラオケなどのレクリエーションを積極的に行っているところもあり、高齢者にとって他者と活発に関わる機会になります。様々な事業者が運営しており、お風呂に特化したデイサービスや食事に特化したデイサービスなど色々と個別化が図られやすいのもデイサービスの特徴といえます。

デイサービスの種類

日中に施設に通うことで介護サービスを受けるデイサービスにはいくつかの種類があります。デイサービスは「通所介護」が正式名称で、先述の通り「居宅介護サービス」です。
そのほかに「地域密着型通所介護」「認知症対応型通所介護」があります。この2つは「居宅介護サービス」ではなく「地域密着型サービス」に位置します。地域密着型サービスとは、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう必要な介護サービスを受けることを目的としています。
地域密着型通所介護は別名「小規模デイ」とも呼ばれ、利用定員が19人以下の小規模であることが特徴です。利用定員が少ないため個別ケアを充実させる、顔なじみの行き届いたケアができるなどがメリットです。小規模であることを活用し、古民家を利用して運営しているところも多く見られます。
認知症対応型通所介護はその名の通り「認知症の方が通うデイサービス」です。定員は地域密着型通所介護よりさらに少ない12人以下です。認知症の方は環境の変化や大人数に対応できず情緒が不安定になったり混乱してしまったりする場合があります。認知症対応型通所介護では少ない人数のなか落ち着いた雰囲気で過ごせることや、専門の認知症研修を修了している管理者がいることで質の高い認知症ケアを受けることができることが最大の特徴です。

デイサービスは在宅介護を守る重要な役割

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デイサービスは、主に朝~夕方までを施設で過ごすサービスです。在宅で生活を続けている要介護者の家族は日中に仕事がある方や介護につきっきりで自分の時間を取れない家族などの事情が多く、デイサービス利用のために要介護者が外出する機会は大変貴重なものなのです。日中離れていられるからこそ在宅介護を続けられるという家族は決して少なくありません。デイサービスはそのような事情を抱える在宅介護を支えるために最も必要とされるサービスといえるのです。
また要介護者本人にとってもデイサービスの利用は非常に貴重な機会といえます。病気や障がいにより外出がままならない方には、デイサービスの利用は他者と関わるなどのコミュニケーションが大切な社会参加になります。社会参加をすることで生活に刺激が与えられ、健康的な生活を続けていくための原動力にもなります。また利用者のサービス実施状況や利用中の様子など、連絡帳を通じて家族に報告し日中の状態を共有していくことで家族は在宅での介護がやりやすくなります。家族とのやりとりは欠かすことのできない大切な業務です。
そのほかデイサービスで入浴をする、機能訓練をするなど清潔の保持、リハビリを行うなど利用者とその家族の在宅生活全体を支え守ることがデイサービスの大きな役割といえるのです。

独自の工夫を行っているデイサービスの例

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デイサービスは非常に多くの事業所がサービスを提供しており、非常に競争率の高い事業です。そのため様々な事業所で特徴的なサービスを展開したり、強みを活かしたプログラムの提供を行ったりと独自の工夫を凝らしています。

デイサービスを娯楽空間に

デイサービス内にルーレットやポーカー、麻雀卓などを置くデイサービスがあります。ポーカーや麻雀は指先の運動だけでなく脳を使いますし、ルーレットなども当たるかどうかというドキドキ感が情緒に良い刺激を与えるでしょう。そのような空間で生まれる自然なコミュニケーションも心身に良い効果を生みそうですね。

デイサービス内で料理教室

デイサービスに料理の講師を招き、講師のレシピに挑戦するプログラムや身体機能に応じた調理方法などを教えてくれるといった料理に特化した工夫を行っているデイサービスです。
料理は、特に女性利用者にとっては長年慣れ親しんだものであり、男性利用者にとっては新鮮な体験となり得ます。考えながら調理を行う行為は頭と体を同時に使っていくため心身機能の向上だけでなく認知機能への刺激も期待できます。素材から調理し、料理を完成させる達成感は自己肯定感にも繋がり、生きがいの創出に役立つといえます。

いろんなお風呂でリフレッシュ

ジャグジーや季節に応じた入浴剤を使用した温泉風、天然木を使用した浴槽など様々なお風呂を用意することで入浴行為自体を楽しんでもらおうというサービスです。中には露天風呂を提供しているデイサービスもあり、四季を間近に感じながら入浴を楽しむことで心身のリラックス効果が期待できますね。

デイサービスは情報管理が非常に大変

デイサービスは、業務の忙しさもさることながら、施設運営に必要なものや毎日の業務に必要な情報の管理が非常に多岐に渡ることが大変なところです。
まず送迎に関していえば、利用者は毎日同様の利用者ばかりではありません。その日その日の利用者に合わせて適切なルートを設定し、前日までに家族、本人に伝えることが必要です。

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一人暮らしの高齢者などは時折デイサービスの送り出しのために訪問介護が入ることもあるため、前もっての連絡は事業所間連携のためにも非常に重要なのです。送迎のための運行管理表を作成することは慣れた職員、運転手などが一丸となってあたる場合の多い業務です。
そのほか、介護保険サービスにはすべて利用に係る計画書の作成が必要です。デイサービスも例外ではありません。デイサービスの計画書は「通所介護計画書」といい、ケアプランに沿ったケアの内容を事業所でどのように提供するかを定めます。そしてもう一点必要になる計画書が「個別機能訓練計画書」というリハビリの計画書です。これは「個別機能訓練加算」というリハビリに関する加算をとる際に必要になります。通所介護計画書の期間は概ね「6か月~1年程度」が一般的ですが、個別機能訓練計画書は「3ヵ月」なのです。作成から3ヵ月で評価をし、家族へ結果を説明し、新たな計画書を作成しサービスを実施していくことが必要です。
これらの計画書の作成、実施、実施した結果の記録、評価という介護過程はデイサービスの業務を圧迫するひとつの要因ともいえます。
また集中した時間に業務が重なるデイサービスにおいて、業務にあたる介護職員と計画などの情報管理を担う職員が分断された状態で業務を行っている場合もしばしば見られ、職員間の情報共有が図られにくいのも解決したいポイントです。

デイサービスの業務を効率化するICT化のポイントとは?

以上のように大変忙しいデイサービスの業務を効率化していくにはICTを最大限活用していくことが大変有効です。送迎業務に関しては当日の利用者情報を入力すれば人の手を使わずともAIが最適なルートを自動作成してくれます。これにより毎日頭を悩ましていた作業の大部分を効率化することができますね。またデイサービスの記録は職員が分担して行うためバイタル情報、食事量、排泄の有無などの書類が別々に分かれていることも少なくありません。これらの情報を家族への連絡帳に記載、カルテに記載、サービス記録を一覧表に書いておいて後でカルテに記載など、2度手間3度手間になっていることも珍しくありません。これらの重複した業務がさらにデイサービスの業務負担を重くしていますので、ICTで情報を一括で管理することは大変有効な方法なのです。入力をタブレット端末などで行えば必要な情報はすべて各種帳票類に転記できるため、入力にかかる手間は一度で済みます。
また、端末を通して情報を管理するので主に業務にあたる職員も入力がしやすいだけでなく計画書などの情報閲覧が容易になり、質の高いケアに繋げることが期待できます。
利用者の自宅での生活を守る重要な役割を担うデイサービスの機能を最大限に発揮し、質の高い介護を提供していくにはICTを活用した業務の効率化が非常に有効であることがいえますね。
弊社では通所介護様の運営に関わる大部分の業務内容をICT化し効率化するシステムとして「ほのぼのNEXT:通所介護事業所様向けシステム」を提供しております。
利用者様の基本情報の管理から日々のケア記録、各種計画書作成管理などすべてタブレット端末で入力できるほか、情報を簡単に転記できるため連絡帳作成もスムーズです。
さらに介護保険請求にも対応しておりますので請求ソフトに再度入力する手間も省くことができます。また、掲示板機能がついておりますので職員間の申し送り事項など情報共有を図りやすくしております。皆様の適切な運営をサポートいたしますので、ご導入に関するご質問等はお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

デイサービス(通所介護)は居宅介護サービスに位置し、日中に施設に通うことで要介護者の健康や社会参加の機会を守るだけでなく自宅で介護を担う家族の生活も支える非常に重要な役割のあるサービスです。日中に業務が集中するデイサービスは送迎車の運行管理や食事、入浴、排泄などの日常生活の記録、計画書の作成とそれに沿ったケアの実施記録、家族への連絡帳の記載など介護の提供以外の記録業務が非常に多いことが特徴です。それにより職員の情報共有が疎かになりケアの質が低下するおそれもあります。ほのぼのNEXT:通所介護事業所様向けシステムでICTを活用して記録に関する業務の大部分を効率化し、要介護者と家族を支える質の高いケアを提供していきましょう!

当コラムは、掲載当時の情報です。

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ライター 寺田 英史 短期入所生活介護にて13年間勤務し職責者、管理者を歴任。
その後、介護保険外サービスを運営。その傍らで初任者研修、実務者研修の講師としても活動中。

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