BCP対策に必須の防災食や非常食の効率的な使用方法

2022/05/24

介護事業所では2021年度の介護報酬改定で、BCP対策を講じることが義務付けられました。その対策で必要になってくるのが災害時等の防災食や非常食です。介護事業所は利用者の日常生活を支援する中で非常時でも健康と安全を守ることが求められます。しかし防災食や非常食にも賞味期限があり、介護事業所は期限切れの食事を利用者に摂取させることがないように管理が必要です。今回は、防災食や非常食の管理方法や効率的な使用方法についてご紹介します。

BCP対策とは

BCPとは「業務継続計画」のことを指し、非常事態が発生した場合においても事業を継続できるよう必要な計画を立てておくことをいいます。

近年の日本では自然災害がしばしば発生しており、特別養護老人ホームのライフラインが断たれ孤立するなどの被害も確認されています。そのような状況においても円滑に業務を継続できるように必要な備えをしておくことが求められており、2021年度の介護報酬改定ではすべての介護事業者にBCP対策を講じることが義務付けられました。

防災食や非常食の常備は欠かせない

介護事業所がBCP対策を講じていく際に、欠かすことのできない視点が高齢者の安全管理です。特に健康を大きく左右する食事は十分な備えをしておくことが必要です。

介護施設では入居する高齢者が施設内で日常生活を営みます。日常生活には当然3食の食事が欠かせません。食事は日々の栄養確保から生活の楽しみであるイベントであり、高齢者にとっては非常に大切な行為です。もし災害に見舞われた際に食事を提供できない事態に陥ってしまうと、高齢者は私たち以上に心身の衰えに繋がりやすいため健康に大きな影響を及ぼします。そのような事態であっても安定した食事を提供するには介護事業所で防災食や非常食を常備しておくことが有効です。介護施設によっては施設内の厨房で食事を提供しているところもありますが、災害時は大規模な停電や断水といったライフラインの断絶がしばしば起こります。そうなると季節によっては利用者に安全な食事を安定して提供することは非常に困難になるといえるでしょう。

防災食や非常食は長期的に保存することを想定し、かつ調理せずにそのまま食べられるものが多く、いざという時のために常備しておくにはうってつけです。

非常事態はいつ訪れるか分からず、いざ被害に見舞われた際に対策をしっかり立てておかなければ事業の運営や利用者の生命に重大な被害をもたらします。BCP対策として介護事業所で前もって防災食や非常食を備えておくことは必要最低限の備えとなるでしょう。

賞味期限切れに注意

防災食や非常食は長期的な保存を想定して作られているものではありますが、それでも使用には一定の賞味期限が設けられています。缶詰や乾パン、レトルト食品といった商品にもよりますが2年~5年ほどの賞味期限と幅があり、備蓄はしたもののいざという時に賞味期限が切れたものがほとんど…となってしまうと、利用者にとって安全な食事を提供するにはいささかの心配が残ります。

高齢者は免疫機能が低下し、感染症や食中毒にかかりやすい状態である可能性が高く、リスクマネジメントの観点からも適切とはいえません。介護事業所はどのような事態にあっても利用者へ継続的かつ安定したサービスを提供するために防災食、非常食の期限管理にも注意することが必要です。

防災食や非常食を適切に管理するには

防災食や非常食の賞味期限切れを適切に管理するのに有効な方法には「ローリングストック法」が広く知られています。

ローリングストック法とは、防災食、非常食に限らず期限の近いものから順に食べていき、その都度買い足していく方法です。これにより、いざ非常事態が発生した際でもストックしてある食品は常に期限内のものが揃っていることになります。

介護事業所では備えとしての保存食と日常的な食事とを同時に使用していくことは難しい場合が多いかと思いますので、防災食、非常食の賞味期限をリスト管理し、定期的にチェックする体制を整えることが適切です。一度備蓄を揃えたからといっても適切に管理をしないといざという時に役に立たないでは困りますので、半年に一度や一年に一度など事業所でルールを設けて確認するようにするとよいでしょう。

期限切れが近い防災食、非常食の有効活用法

ローリングストック法を応用し事業所内の防災食、非常食を適切に管理した場合、期限切れが近い食品の取り扱いに困ることもあると思います。せっかく購入したものを捨ててしまうのももったいないですので、事業所内で有効活用することが望ましいでしょう。 以下に活用例を紹介しますので見ていきましょう。

おやつに出す

備蓄として保管している食品には乾パン、フルーツの缶詰、副食になるレトルト食品など様々なものがあり、中には利用者のおやつの材料として活用できるものも多くあります。缶詰は炭酸飲料と混ぜてフルーツポンチとして出すと喜ばれますし、乾パンは粗めに砕いてアイスクリームなどに混ぜることで食感が変わり食べやすくなります。多くの事業所でホットプレートを活用したおやつ作りをしているかと思いますので、副食のレトルト食品を細かく刻み、お好み焼きの材料にしてしまうのもいいですね。

食事に出す

厨房が備え付けてある特別養護老人ホーム等では難しいかもしれませんが、グループホームやショートステイ、デイサービスといった比較的小規模な事業所の場合、期限切れが近い防災食、非常食は利用者の食事として提供することもひとつの方法です。実際に提供することで介護職員は利用者の反応を直に確認することができます。利用者も実際に食べてみると「思ったより美味しい」という反応がよく見られ、防災食、非常食の意識改善にも繋がることが期待できます。

研修材料にする

期限切れが近いものをただ廃棄するのではもったいないので、介護職員のスキルアップのための研修材料に使うという手もあります。介護用に適した防災食、非常食には高齢者が食べることを想定した食品も数多くあり、私たちが普段食べる機会もそうそうありません。実際に介護職員が口にしてみることで利用者への共感力を高めるための学びとすることができるほか、実際の現場を想定して火を使わずに提供する訓練の場とすることもできます。また事業所によってはとろみ調整剤をストックしているところもあると思いますが、期限切れが近いものを使用して、実際に介護職員が飲んでみることも気付きのためには大変有効です。とろみがつきやすい食材や飲料をいろいろ試してみるのもいいですね。

非常食、防災食は高齢者が食べることを想定したものを揃えよう

2021年度の介護報酬改定で介護事業所のBCP対策が義務付けられたことは先述の通りであり、厚生労働省は「1人1日3食、3日で9食」を備蓄の目安としています。

非常事態においては介護職員、高齢者ともに極度のストレス環境にさらされることが想定され、そのストレスによって心身の状態を大きく崩してしまうことが懸念されます。そのような状況での食事は、栄養が摂れるものはもちろんのこと食べて美味しいことが何よりも重要です。美味しい食事はストレスを緩和させ、気持ちに余裕を持つことにも繋がることが期待できます。

介護事業所で備えておくべき非常食、防災食は「常温でも美味しいこと」「賞味期限が長いこと」「高齢者が食べやすいこと」の3点をクリアしている食品を選ぶことをおすすめします。

 

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まとめ

2021年度から義務付けられたBCP対策では自然災害発生時にいかに高齢者のケアに影響を与えないかを講じることが求められ、食事の提供に対して十分な備えをしておくことは必須です。いつ訪れるか分からない事態に備え、適切な防災食、非常食の備蓄と適切な管理を行い、利用者の生命と安全を守る質の高い事業所運営を行っていきましょう。

当コラムは、掲載当時の情報です。

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