NDSコラム

人材 2020/04/13
「介護が力仕事」の時代は終わった!?
覚えておきたいらくらく介護技術

利用者と介護担当者双方に身体的な負担の掛からない、「らくらく介護術」をご紹介します。介護の仕事を長く継続するためにも、是非参考になさってください。介護以外でも活用することができますので、実生活でも実践してみましょう。


 

ボディメカニクス

 

 
人間の身体を「機械」として考え、特徴を明らかにする学問です。
人間の清浄な運動機能を解き明かすために、神経や骨格そして関節に筋などの相互関係を「ボディメカニクス」と呼びます。ボディメカニクスを活用することで、介助に関する肉体的な負担を軽減することができます。
 
介護福祉士国家試験の問題にも採用されたボディメカニクスは、介護スタッフが押さえておきたい技術のひとつです。
 

知っておきたい基本原理

基本原理にはいくつかのポイントがあります。
 
1)支持基底面積を広くとる
支持基底面積とは、体重を支える面積のことです。
介護を行う方は、支持基底面積を広く取るために両足を前後や左右などの広めに開きます。
 
2)双方の重心を近づける
介護する人とされる人の体を密着させて重心を近づけます。
 
3)大きな筋群を使うことを意識して水平移動を使う
身体全体の筋肉を使うように心がけ、腕などひとつの筋群だけに緊張が集中してしまわないように注意しましょう。
 
4)手前に引く
押すより引く方が力が少なくてすみます。
 
5)肩と腰を水平に保つ
体をねじると姿勢が不安定になってしまい、腰痛の原因になってしまいます。
 
6)てこの原理を応用する
膝や肘をてこの支点とすることで、小さな力でも大きな力として作用します。

 
参考:湘南国際アカデミー「ボディメカニクスとは何でしょう?」

 

キネステティクス

キネステティクスは、ヨーロッパで実践されている「人の動きの学問」です。
看護や介護の現場で40年以上に渡って活用されてきました。
 
キネステティクスでは、「体に負担を掛けずに楽に動くことができるか」を行動を通して見つけていきます。例えば、椅子を動かす際に椅子から離れた位置に立って、腕の力だけで持ち上げるよりも、椅子に近づいたほうが腰に負担を掛けずに楽に持ち上げることができます。
更に、椅子の足を回転させ重さを移しながら動かすことで、少ない力で移動することができるのです。
 
また、寝ている方の服を着替えさせるために足を持ち上げる場合。
足を伸ばしたままよりも、ひざを曲げて足の重さを骨盤に移す方が、介護する人もされる人も楽に足を持ち上げることができます。
 
キネステティクスでは、人の動きを深く理解し利用者の動きに沿った適切な介助を行うことが大切なポイントです。入居者のクオリティ・オブ・ライフの向上や、看取りケアにも活用することができると期待されているキネステティクス。皆さんも是非取り入れてみてください。

 
北海道老人福祉協議会 介護老人福祉施設 月寒あさがおの郷「新しい技術の介護現場への導入」
 

古武術介護

 

 
筋力に頼らない「古武術」の動きを介護にいかした動きです。個々の技術の向上ではなく、基盤を支えている「身体の使い方」の改善を目標としています。技術だけではなく体の使い方を変えることで、体に負担が掛からない介護が可能になります。
 
「介護職なら腰痛になるのが当然」と思い込んでいる方も多いかもしれません。
しかし、古武術の動きを介護に応用し状況に応じてアレンジをすることで、腰痛をはじめとした故障リスクを軽減することができます。そのため古武術介護では、「常に試行錯誤しながら改善していく」ことを重視しています。
 
古武術介護では、下半身・上半身・体幹の3部分の特徴を知るだけではなく、一部に負担がかかることのない全身運動につなげるのが大切なポイントです。また、上半身と下半身を連動させて体幹を上手に使うことも重要です。
 
寝ている人の上体を、楽に起こすためには、肩口に手の平から差し込むのではなく、手の甲から差し込んで、手首を返し手の平から抱えます。手の甲から差し込むことで、肩甲骨が左右広がって背中の力を引き出すことができます。
 
古武術介護は、武術家である甲野善紀さんから教えを受けた、岡田真一郎さんが提唱をしており、本章ではそちらを参考にさせていただきました。

 
岡田真一郎公式サイト「古武術介護ってなに?」
 

おわりに

介護に関する技術は数多くありますが、ご紹介したものはいずれも利用者・介護担当者双方の負担を軽減することができるものです。皆さんも是非触れてみてください。

 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
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