NDSコラム

仕事 2020/11/30
介護ベッドによる事故に要注意!
介護事故防止の対策や注意点とは?

介護を必要とする方々が暮らす生活環境において、広く用いられているものに「介護ベッド」があります。介護ベッドは電動での背上げや高さ調整など機能が充実しており、身体機能が低下した方が使いやすいだけでなく介助する側にも腰の負担を軽減するなど非常に便利なものです。しかし、介護ベッドは使い方を誤れば重大な介護事故にも繋がるリスクの高いものでもあり、介護ベッドに関する死亡事故は毎年発生しています。

介護事故を防ぐために必要なことは介護ベッド使用に関する事故のリスクを認識し、それぞれに対策を立てていくことが重要です。今回は、介護ベッド使用で発生しやすい事故と、介護事故防止のための対策や注意点を解説します。
 

介護ベッドとは?

介護ベッドとは特殊寝台とも呼ばれ、自力での起き上がりが難しい方やベッドサイドからの立ち上がりをしやすくするなどの機能がついたベッドのことをいいます。ベッドにモーターがついておりスイッチ操作をすることで背中や足のギャッチアップ、高さ調整が行えます。ギャッチアップは起き上がり動作を楽にする、やベッド上での食事をしやすくする、足のむくみを防止するために挙上するなどのサポートとして役立ち、高さ調整機能は使用者本人にとって使いやすい高さに調整するだけでなく排泄交換時などに介護者の腰の負担を軽減できるといった日常生活において介護者、要介護者ともに非常に役立つ福祉用具です。
またベッドサイドに柵などのサイドレールを取り付けることができ、転落防止や立位のサポートを行えることも特徴です。
 

介護ベッド使用による事故に要注意!

 
起き上がりや立ち上がり、排泄交換を楽に行えるようサポートする介護ベッドは双方にとって大変メリットの大きい福祉用具ではありますが、その一方で介護ベッドは使用方法を誤れば重大な事故が発生するリスクの高いものでもあります。厚生労働省は令和2年10月19日の介護保険最新情報Vol.883にて「介護ベッドに関する注意喚起について」との通知を発表しました。介護ベッド使用に関して死亡事故が一定数発生しているため消費者に対して注意を促すものです。
 
平成19年度から令和2年度10月までの間に介護ベッドに関する重大な事故は報告があったもので84件、うち47件が死亡事故に繋がっているとのことですが、介護施設などにおいても事故が発生した際の介護事故報告書や事故に繋がらなかったがリスクがあった場合に書くヒヤリハット報告書があるかと思います。それらの実際に介護事故に繋がらなかった、もしくは軽度で済んだケースというものも含めると介護ベッドが重大な事故に繋がるおそれはもっと多いと考えられます。重大な事故発生件数に対し死亡事故率が50%以上という非常にリスクの高い事故であることの認識が必要です。
 

介護ベッドによる事故とはどんなものがある?

 
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介護ベッドに関して発生しうる事故には以下のケースが考えられます。
使用者自身の誤使用により起こりうる事故だけでなく、介護施設においての不注意を要因とする介護事故も介護ベッドでの事故には多く含まれます。
 

サイドレール(ベッド柵)に挟まる事故

介護ベッド使用者が誤ってサイドレールの隙間に頭や手足を挟んでしまう、サイドレールと頭側のヘッドボードの間に首を挟んでしまう、サイドレールとベッドの床面の間に挟まってしまうといった事故です。サイドレールは種類によっては隙間が大きく開いているものがあり、手足だけでなく頭が入ってしまうリスクがあるものもあります。身体の一部が挟まっている状態でギャッチアップ操作を行うと手足の骨折といった重大な事故だけでなく頸部圧迫による窒息で死に至るなどの死亡事故にも繋がりかねません。また介護施設等において利用者の状態を確認せずにギャッチアップしてしまうことで同様の介護事故が発生するおそれもあります。
 

ベッドの高さ調整に関する事故

介護ベッドの高さが上がっている状態で使用者が下に入り込んでしまい、スイッチ操作で高さを下げてしまうことでベッド本体に挟まれてしまう事故です。やはり骨折や窒息などの重大な死亡事故に繋がるおそれが高く危険です。またベッドの高さが上がっている状態でベッドに入ろうとして転倒、逆に高い状態から降りようとして転落なども発生要因として考えられます。これらは使用者本人の誤操作によるものだけでなく、介護施設等において排泄交換やシーツ交換といった介護業務を行ったあとベッドの高さを利用者に合った状態に戻さなかったなど介助者の不注意により発生するケースも多いことに注意が必要です。
 

サイドレールや介護ベッドの未固定で発生する事故

ベッドに取り付けるサイドレールには立ち上がりをしやすくするよう掴みやすいL字型に曲がるものがあります。I字型とL字型を切り替えながら固定バーで固定して使用しますが、その固定バーの未固定や破損によりサイドレールが動いてしまい転倒する事故が発生しやすくなります。また、介護施設で用いられる介護ベッドは動かしやすくするためにキャスターがついているものが多くありますが、その固定を忘れてしまうと利用者がベッドにつかまった際などにベッドごと動いてしまい、転倒に繋がるリスクがあります。
 

介護事故を防ぐ対策と注意点

介護ベッドを使用する際の事故のリスクを減らしていくためには、事故に繋がりうる箇所を把握しそれぞれに安全対策を施すことが効果的です。また、常日頃からの安全確認と定期的な見守りが必要になります。
 

リスクに繋がる隙間を無くす

2009年3月にJIS規格が改正され、サイドレールの自体の隙間は小さくなりました。それにより安全性が向上したのですが、それ以前の製品を利用している場合は依然としてリスクは高い状態です。また、サイドレールとベッドでの隙間にはリスクが残っています。そこでサイドレールの隙間やサイドレールとヘッドボードとの隙間など手足や頭を挟むかもしれないそれぞれの隙間にクッションやプラスチックのボードなどを挟むことで隙間を無くしていきます。
 

スイッチを操作する前に利用者の状態確認

介護施設などで介護ベッドを使用している方のスイッチ操作をする前に、必ず利用者の手足が挟まっていないかのポジショニングの確認をします。掛け布団を被っている状態では利用者の手足の位置が適正であるかを確認できず、思わぬ事故に繋がるおそれがあります。
 

ベッド周りの整理

ベッド上や周りに物が散乱している状態では、落としてしまった物を拾おうとして転落する、移動しようとしてつまずき転倒する、手元スイッチを探そうとしてサイドレールに挟まれてしまうなどの事故が起こりやすくなります。ベッド上での生活が主になる人であっても使いやすいように環境を整備して事故を防ぐようにしましょう。
 

手元スイッチの位置を決めておく

ベッドのギャッチアップや高さを調整する手元スイッチが体の下に入り込んでしまうことによって意図しない動作を起こしてしまう場合があります。その際に手足や頭が挟まった状態であると重大な事故のリスクが飛躍的に高まってしまいます。常日頃から手元スイッチの位置を決めておく、サイドレールに固定するなどして誤作動を起こさない環境にしておくことが重要です。
 

部品の破損がないかを確認しておく

サイドレールや手元スイッチ、キャスターなどのパーツはあくまでも消耗品であり、動作するかどうかの状態を定期的に確認しておかないと「壊れていないはず、動くはず」という思い込みはいざという時に事故に繋がる重大なリスクとなります。常日頃からそれぞれの動作、機能は正常であるかを確認するようにしましょう。
 

事故報告書を活用していく

事故は起こさないことが重要ですが、最も大事なことは事故が起きた場合にその原因を正しく分析し、二度と起こさないように対策を講じることが最も重要です。そのためには事故報告書やヒヤリハット報告書を活用し、事業所全体で共有していくことで事故防止に役立てていくことが必要です。一人の利用者、職員が起こした事故であったとしても他者も起こさないとは限りません。事故報告書を活用し、事故から学んでいく意識を持つことで安全対策を講じていくことは非常に大切なことです。報告書を事業所全体で共有し、分析していくためにはICTを活用して電子記録として情報管理していくことが有効です。
 

定期的な見守りを行う

介護ベッドによる事故だけでなく居室周りで起きる転倒などの事故を防ぐために環境の整備や動作確認を行うことは非常に大切なことではありますが、事故は様々な要素が複合的に合わさることで起こります。利用者の安全を守っていくためには定期的に訪室し変わりなく休めているか、状態に変化はないかなど常に状態を確認することが最も重要になってきます。利用者の安全と安心のために状態像を正しく把握するために、介護施設では定期的な見守りが欠かせません。
 

見守りシステムの活用で安全と安心を

 
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利用人数の多い介護施設ではその分事故のリスクは高まります。定期的な見守りを行っていくことは重要なことではあるのですが、その分業務の時間を取られてしまう、定期的に訪問されることで利用者が落ち着かないなどのデメリットも出てきてしまいます。双方ともに安心と安全を得るためには、その両方を解決していく手立てが必要です。
そこで有効になるのが見守りセンサーなどのICTを活用していく方法です。以前から見守るためのカメラや離床を検知するセンサーなどは現場で利用されていますが、ずっと画面を見ている必要があったり、センサー自体が利用者のストレスになったりなどの場合もありました。そこで現在様々なメーカーがICTを活用して見守るためのカメラ、見守りロボット、ベッドセンサーなどを開発しています。しかし、見守りシステムを活用しても観察内容をまた介護記録に残していくことは手間がかかります。弊社の「ほのぼのIotクラウド」は様々な見守りシステムと介護記録システムをクラウドで連動させ、センサーの情報などを自動で記録可能です。これにより、見守り業務と記録業務の大幅な時間削減に繋げることができます。
 
 

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見守り業務の負担が大きいものには、特に夜間の見守りが挙げられます。弊社の見守り用ベッドセンサーVital Beats(バイタルビーツ)はマットの下に敷くことで呼吸数、心拍数、睡眠の深さを計測できる超薄型のベッドセンサーです。眠っている利用者のバイタルを測定することで睡眠の状態と覚醒している状態を把握できますので都度の訪室の頻度を大幅に減らすことができ、それにより利用者も落ち着いて休むことができるという、利用者と職員双方に安心と安全をもたらします。ICTを活用していますのでそれぞれの利用者の状態はスマホやタブレット端末で確認でき、異常時にはアラート表示され、いざという時の訪室のタイミングを逃しません。もちろん「ほのぼのIotクラウド」と連動させることにより情報は自動で記録されるため記録の手間も省くことができます。
利用者の介護ベッド使用時の安全と安心を守りながら、職員の業務負担の軽減にも繋げていくためには見守り用ベッドセンサーVital Beats(バイタルビーツ)がおすすめです。
 

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まとめ

介護用ベッドは背上げ機能や高さ調整機能、サイドレールを取り付けることで転落防止や立ち上がりサポートといった要介護者にも介護者にも便利な機能が揃っている福祉用具ではありますが、サイドレールに手足や頭を挟む、スイッチの誤操作による骨折や窒息、転倒や転落など重大事故に繋がりやすいリスクが高いものでもあります。利用者本人の事故リスクだけでなく、介護施設の職員の不注意による介護事故も減らしていくためには事故に繋がりうるリスクを把握し、事故報告書やヒヤリハットも活用しそれぞれに対策を取ることが重要です。利用者の安心と安全を守るためには介護職員による見守りが重要ですが、頻回の訪問は双方の負担が大きくなってしまいます。見守りセンサーなどのICTを活用したシステムを積極的に取り入れ、すべての人の安心と安全を推進していきましょう。
 
 

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参考URL:
介護保険最新情報:介護ベッドに関する注意喚起について
政府広報オンライン:ここにご注意!高齢者の製品事故不注意や誤使用で思わぬ事故に。
 
※コラムの内容については、掲載当時のものです。
 
 
 
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