NDSコラム

仕事 2020/12/14
令和3年度介護報酬改定で
訪問介護にも看取り介護加算の創設を
視野に議論がされています

現在厚生労働省は令和3年度の介護報酬改定に向けてその内容が議論されているところです。その中で、在宅介護の高齢者が最期まで自宅で暮らせるように支援できる体制を整えるべきだとの意見が出ております。在宅での看取りには様々な多職種が連携してチームとなって取り組む必要がありますが、高齢者の日常生活を支える訪問介護は欠かすことのできない職種です。しかし今現在、看取り介護を評価する加算は訪問看護や施設介護サービスが主となっており、訪問介護は対象外です。高齢者の選択を尊重し、最期まで尊厳あるひとりの人間として生活することを支えるためには、訪問介護サービスの看取り介護を評価するべきだとして新たな加算を創設したほうがよいのではないかとの議論がなされております。

令和3年度介護報酬改定における看取り介護に対し今どのような意見が出ているのかを見てみましょう。
 

在宅で最期を迎えたいというニーズが高まっている

わが国では1950年代頃まで高齢者の最期を看取る場所は自宅が8割以上というものでしたが、平均寿命の増加による高齢化に伴う介護ニーズの増大や核家族化、女性の社会進出などによる介護者の環境の変化などから自宅で最期を迎える方は減少し、徐々に医療職によるターミナルケアを受けながら病院で最期を迎える方が増加しました。2000年代には完全に傾向は逆転し病院で最期を迎える方が8割を超え自宅で最期を迎える方は2割を切っているのが現状です。
 
しかし介護保険制度創設以来、高齢者の「尊厳の保持」を尊重すべきだとの見方が定着してきており、高齢者が最期を迎える場所は高齢者の希望に最大限沿うべきであるとの意見から、病院以外に介護施設や自宅での看取り支援が積極的に推進されるようになり、平成18年には介護報酬改定により施設等で看取りを行った際に加算できる「看取り介護加算」が創設されました。施設等における看取りが評価される体制ができたことや高齢者の看取りニーズを尊重し最期まで尊厳を保持することが求められていることからも、在宅や施設でも医療職と連携してターミナルケア等の緩和ケアを受けられる体制づくりなど施設や在宅で最期を迎えたいというニーズはますます高まりを見せていることから令和3年度の介護報酬改定では看取り介護のさらなる推進が議論されています。
 

在宅看取りの現状

 
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病院以外での看取りニーズが高まったこと以外にも施設に入らずに極力まで住み慣れた自宅で療養したいというニーズなどから、重度の医療介入が必要な方であっても在宅で必要な医療が受けられるよう「在宅医療」の機能強化が推進されています。それに伴い在宅での看取り体制が整ってきたこともあり、在宅での看取りが今後ますます増加することが考えられます。
 
現在、在宅看取りについては急変時に備えての医療連携体制の確保が重要で、ケアマネージャーを中心としてかかりつけ医や近隣の往診医、訪問看護といった多職種の連携が必要不可欠です。家族の介護力に乏しい現在において家族が在宅看取りの大部分を担うには負担が大きすぎるのが現状です。しかし、在宅看取りを提供するためには医療側の体制が整うだけでは支援の目が行き届かないこともあるため不十分です。そこで重要な立ち位置になるのが訪問介護です。訪問介護は在宅で介護を受ける高齢者にとって欠かすことのできないサービスであり、医療依存度の増加と比例して介護依存度も増加するため在宅での看取りを行う際に日々の生活を支援する必要不可欠なサービスといえます。事実在宅での看取りについて話し合う会議の場に参加した職種はケアマネージャーと並び訪問介護が最も高くなっています。在宅での看取りを推進するには訪問介護の連携体制が重要であることは疑いようがありません。
 

現在、訪問介護は看取り介護加算の対象外

在宅での看取りを行っていくには必要不可欠である訪問介護サービスなのですが、平成18年に創設された看取り介護加算の対象サービスとはなっていません。在宅での看取りを行う際、健康管理や病状のコントロールを図るのはあくまでも医療職がメインとされてきたことが背景にあると考えられます。確かに看取り期においては高齢者の体調管理や急変リスクに備えた医療知識、技術、対応力が求められるため訪問介護員には重責となってしまうかもしれません。しかしその中でも積極的に在宅での看取りを希望する高齢者のために訪問介護サービスを提供する事業者は少なくありません。医療職も日常的に訪問し高齢者の状態を観察してくれる訪問介護員の存在は非常に貴重な存在であり、多職種での連携が必要な在宅での看取りを推進していくには訪問介護の協力はもはや標準的な要素との理解が必要でしょう。
 

令和3年度介護報酬改定で訪問介護にも看取り介護加算が創設を視野に議論

令和3年度介護報酬改定では、現在対象外となっている訪問介護についても多職種と連携して在宅での看取り介護を行うことを評価するべきであるとの意見が多く出ています。看取り期においては高齢者に必要な介護の重度化が懸念され、その介護にあたる訪問介護に対して正当な評価をする枠組みが必要ではないかとの見方がされています。
 
提供するサービスや求められる役割が非常に大きくなる看取り期において正当な評価がされないままサービスを提供している現状にあっては、訪問介護には負担が大きくなりすぎてしまい訪問介護員の離職や対応困難な事態となってしまうおそれもあります。令和3年度介護報酬改定で訪問介護の看取り介護加算を検討することは、高齢者の尊厳の保持し選択権を尊重する看取りを推進していくうえで当然であるともいえます。
まだ検討の段階でありどのような結果になるかは不明ですが、創設される運びとなれば積極的に在宅看取りのために多職種との連携や職員間の情報共有等に取り組む事業所も増え、在宅での看取りはますます実施しやすい環境が整うことでしょう。
 

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令和3年度介護報酬改定でどんなことが議論されているのか

 
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令和3年度介護報酬改定に向けた議論の中で訪問介護の看取り介護を適切に評価することを検討する流れは、訪問介護の現場から強く求められているようです。その背景として、訪問介護の看取り介護における正当な評価基準がないにも関わらず看取り介護にあたる訪問介護事業所は24時間連絡体制の確保や看取りに関する研修を実施するなど積極的に取り組んでいることを評価してほしいという要望があるようです。
 
また看取り期においては体調の急変などにより入院を余儀なくされるなど訪問介護のサービスが早期に終了してしまうことも考慮すべきとの意見が出ています。看取り介護加算が算定できればサービスが早期に終了してしまっても訪問介護事業所の収益源を避けられるため積極的に看取り介護の提供にあたることが可能になることが考えられます。さらに現在の議論として看取り期における介護には専門性や柔軟な対応が強く求められるため、加算の創設にあたってはそれらを評価するための仕組みを考えることが必要であるとの意見が出ています。看取り期における介護の専門性や柔軟な対応とは高齢者のニーズに適応した介護の提供はもちろんのことですが、高齢者のバイタルチェックや食事量、排せつ量など健康状態を正確に把握し訪問介護事業所内での効率的な情報共有、多職種に素早く情報提供し円滑な連携を図るための体制が最も強く求められることになると考えられます。
 
一方で、訪問介護における看取り介護加算の新設は利用者の金銭的な負担増や単位数の増加にも繋がり必要なサービスを提供しにくくなる、訪問介護員の人材不足が急務であるので待遇改善を実施すべきとの意見も出ています。まだ現段階での議論ですので詳細は不明であり今後の動向に注目が必要ですが、訪問介護事業所の人材不足の解消や経営安定のための取り組みとしての議論がなされていることは前向きに捉えてもよいでしょう。その中で訪問介護事業所や看取り介護に取り組む事業所においては看取り介護の質を上げるための取り組みは令和3年度の介護報酬改定において有効な取り組みになるかもしれませんね。
 

看取り介護の質を上げるおすすめツール

訪問介護事業所の看取り介護の質を上げていくためには、重度の介護に対し訪問介護事業所全体で情報を共有できるシステムが有効だといえます。サービスの性質上訪問介護は訪問介護員が単独で利用者宅を訪問することが多く、サービスの実施記録を紙媒体で行っている事業所が多く見られます。しかし看取り期においては急変や悪化に備え常に最新の情報を正確にサ責や管理者、他の訪問介護員が把握していることが大変重要です。都度電話で連絡をするのでは正確な情報伝達が難しく、全職員に正しく情報共有が図れることも困難です。解決方法として有効なのがICTを活用した情報管理システム環境を整えることです。
 
また、看取り時に最も重要になることが医療職、介護職双方が迅速かつ正確な連携を取る多職種連携です。情報を正確に共有するためにはやはりICTの活用が有効といえるでしょう。
NDソフトウェアの「Care Palette Home/Nurse」は予定・実績はもちろん、記録や書類などもタブレットやスマートフォンで入力でき、ペーパーレスを図るとともに迅速な情報共有を可能にする訪問系サービス向けの業務に即した操作性を追求したアプリです。提供したサービスはタブレットやスマホに入力するだけでアプリ上からすべての職員が閲覧可能なため多職種との連携が必要な場合にも素早くサ責や管理者は正しい情報を把握できます。また他の訪問介護員についてもサービス実施記録や申し送り事項をすぐに把握できるため訪問前に情報を把握しておくことが可能になります。
さらに「ほのぼのNEXT」アプリでは「Care Palette Home/Nurse」と連動して利用者の介護計画書や基本情報の閲覧から訪問介護員のスケジュール管理、介護報酬請求が電子化できるためさらに便利かつ効率的な業務が可能になります。訪問看護や訪問入浴サービスなど各訪問系サービスにもおすすめのアプリです。
 
その他看取り介護の質を向上させるツールとして介護見守り用ベッドセンサー「VitalBeats(バイタルビーツ)」があります。バイタルビーツは薄型のベッドセンサーをマットレスの下に敷くだけで利用者のバイタル値を測定し呼吸数や心拍数、眠りの深さなどを測定することができます。もちろんICTを活用していますので離れた場所でも測定結果をタブレットなどのデバイスで確認することができ、急変時にも即座に対応することが可能です。実際に看取り看護などの現場でも誤使用いただいており、急変前にご家族を呼ぶタイミングが分かりやすくなりご好評をいただいております。介護施設においても巡回時に亡くなっていたといった事態を避けられ、ご本人やご家族、介護職も安心を提供できるものとなっています。
 
 

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まとめ

令和3年度介護報酬改定において訪問介護をはじめ看取り介護に関しての評価はどのような体制になるのかは現段階では不明ですが、今後ますます看取り介護についての柔軟性が求められていくことでしょう。質の高い看取り介護を提供し、高齢者の尊厳を最期まで保持できるサービスを提供できるよう必要な環境を整えていくことが求められます。
 

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参考URL:
訪問介護・訪問入浴介護の報酬・基準について (検討の方向性)
看取り 参考資料

 
※コラムの内容については、掲載当時のものです。
 
 
 
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