NDSコラム

仕事 2021/02/08
利用者の自立度を図る指標「ADL」と
「IADL」の違いと自立支援のための
ケアのポイントについて解説(その2)

介護が必要な高齢者が、生活を送るうえでどのような能力があるのかを示す指標に「ADL」があります。介護現場においても日常的に用いられる機会の多い言葉ですが、よく似た言葉に「IADL」というものもあります。この両者の言葉がそれぞれどのような意味を指すのかを理解することは、高齢者へケアを提供するうえで非常に大切なものとなります。また、令和3年度介護報酬改定においても「ADL等維持加算」が拡充される方向性で議論が進んでおり、介護保険制度全体がADLの維持、改善を重視する動きとなっています。

今回は「利用者の自立度を図る指標「ADL」と「IADL」の違いと自立支援のためのケアのポイントについて解説(その1)」の続編です。是非前回コラムとあわせてお読みください。
 

ADL、IADLを低下させないケアのポイント

高齢者のADL、IADLを低下させないように気を付けたいケアのポイントは以下が考えられます。
ADL、IADLとは?こちらの図でおさらいしましょう。
 
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アセスメントで「できること」を明確にする

介護事業所が利用者にケアを提供するためには、その方の「できること」「できないこと」を明確に知る必要があります。ただ利用者に対してどのような介助をすればよいかだけを考えてしまっては、その方の有するIADLに気付けないまま過剰介護に陥ってしまうこともあります。介護のやりすぎは利用者のIADLの低下を招き、結果的にADL自体を低下させることにも繋がります。それを防ぐために利用者の情報を集めて分析し、その方本人を知るという「アセスメント」を行いアセスメントシートでしっかりと情報を把握することが必要です。
 
高齢者のアセスメントを行う際は介護事業所が何をするという点ばかり考えるのではなく、まずは利用者の生活状況や生活能力を細かく観察し、利用者の「できること」に着目していくことが大切です。そして、ケアを提供する際には利用者の「できること」を奪ってしまわないよう、できないことだけを支援することを意識することが必要です。
 

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本人に適した環境を整備する

高齢者のADL、IADLは環境の影響を強く受けます。例えば歩行は可能であっても足を十分に挙上できず段差の上り下りが困難な方は、自身の歩行のADLの範囲でしか行動することができません。行きたいところがあって、外に出ることさえできれば自身の判断で行動できるというIADLの方であっても、外出することが困難な状況になってしまえばその機会は失われていきます。結果外へ出るという意欲自体の低下や、さらなるADLの低下を招くことになってしまいます。この際も段差解消や適切な福祉用具の選択などで外へ出ることができる環境が整備できていると自身の意思で外出する機会を継続することができ、ADL、IADLは維持、向上を図ることができます。利用者のアセスメントを行う際は利用者本人だけでなく、利用者の生活する環境にも目を向けることが大切です。
 

QOL(生活の質)にもアプローチする

QOLとは「生活の質」を意味する“Quality of Life”の頭文字を取ったもので、日常生活動作であるADLと生活の質を表すQOLは、両立させていくことがケアを提供するうえで非常に重要です。
ADLは日常生活に必要な動作ですが、人間が何かしら「動く」という行動を取る際は動くための動機が必要になります。これを簡単に「意欲」ということもあります。この意欲に深く関わるのがQOLなのです。
簡潔にいうと、「〇〇がしたい」という明確な動機があるからこそ、それが行動意欲に繋がり実際の行動に移すのです。QOLが高い状態とは、利用者が「自身の生活への満足度が高い状態」といえます。生活の満足度を高めるためには、利用者は現在の自分が「自らの意思決定に基づいて生活していること」「自身の生活に楽しみや生きがいを見出していること」などが必要です。利用者のQOLが高い状態にあるということは、自身の役割や自身の楽しみを積極的に実行しようという行動意欲が高い状態ともいえます。結果QOLが高い状態の方はその方に合ったADLを存分に発揮し、能力の維持、向上を図ることができるのです。
利用者の日々の生活を通してその方が生活に楽しみを持てているか、自身に役割があると実感できているかどうかといった、QOLへのアプローチは間接的にADLの維持、向上にも繋がる大切な支援です。
 

自立支援のためのケアマネジメントが大切

 
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高齢者のADLを改善していくにはアセスメントで「できること」を明らかにし、高齢者に合った環境を整備して高齢者本人のQOLにもアプローチしていく必要がありますが、介護の仕事で重要なのはチームケアです。利用者のできることまで奪わないようにしながらチームで最適なケアを提供していくためにはケアプランや介護計画書の活用は欠かすことができません。ケアプランを通して利用者のADL改善を図っていくには、利用者にとって改善する可能性の高いプランを立てる必要があります。そして、利用者一人ひとり異なるケアプラン、介護計画書を職員全員が理解したうえでチームケアを実践するのです。
しかし改善傾向の高いプランを立てるにはケアマネージャーや計画立案者の知識、経験が大きく関わります。利用者状態を正しく分析し最適なプランを立てるためにはAIを活用したAIケアプランを利用し、質の高いケアプランの作成の補助として活用することが有効です。
 
弊社の「在宅ケアマネジメント基本システム(AI)」はAIケアプランを搭載しており、利用者様の情報を分析した結果、データベースと一致率の高い利用者像から、過去に改善する可能性の高かったサービスなどのデータを表示することができます。それを参考に自身の立てたケアプランの見直しや確認にお役立ていただくことで質の高いケアプランの作成をお手伝いします。
 
また「ほのぼのNEXT」ではICTを活用した記録のデジタル化を図ることで、タブレット端末で利用者様一人ひとりの介護計画書を作成、参照することができます。職員様間の情報共有やサービスへの共通認識を高め質の高いケアを提供するのに大いに役立てることができます。また『CHASE』への情報提供にも完全対応しておりますのでCHASEの活用を要する加算が新設された際にも素早い対応が可能です。業務の効率化、事業所様のご利用者様のADL改善にぜひお役立てください。
 
 

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まとめ

ADL、IADLは利用者の自立を支援するために維持、向上が必要な能力です。令和3年度介護報酬改定で多くの介護事業所がADL維持等加算の対象事業所となる方向性の議論が進められるなど、利用者の自立支援を推進する方向性は今後ますます高まることと思われます。利用者のできることや環境、生活の楽しみなどを適切にアセスメントし、自立支援に繋げられる支援を行っていきましょう。
 

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参考URL:
第191回社会保障審議会介護給付費分科会/自立支援・重度化防止の推進 (検討の方向性)
令和3年度介護報酬改定の主な事項について
令和3年度介護報酬改定に関する審議報告の概要
 
※コラムの内容については、掲載当時のものです。

 
 
お読みいただきありがとうございました。
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