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第12回 会議の進め方と議事録の記載方法
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2025/05/15
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第11回はこちら: 第11回 「曖昧な言葉を置き換える」後編
会議をしても結論が出なかったり、進行が曖昧になったり…現場でそんな悩みを感じたことはありませんか?今回は、介護現場でよく見られる会議の課題と、忙しい現場でも“決める”ことにフォーカスした、シンプルで実践的な会議運営の工夫を紹介します。
会議は「その場で決める」が鉄則。招集・議題・記録の基本を押さえよう
介護現場のリーダーは、部署や委員会などで会議を主催する機会が多くあります。ただ、現場は常に忙しく、「今、みんな揃っているからやっちゃおう」といった行き当たりばったりの会議も少なくありません。
しかし、そうしたやり方では、議論が曖昧になり、会議の目的が果たせないこともしばしば。会議は“決める”ために行うものです。だからこそ、基本を大切にしてほしいのです。
まずは、日時を明確に決め、きちんと招集すること。次に、事前に“具体的な議題”を共有すること。たとえば「花見について」ではなく、「○月○日に花見を実施したい。どうすれば実現できるか」と、できるだけ具体的に提示します。
忙しい現場では、「やるか・やらないか」「どうやればできるか」といったYes/Noの判断を中心に進められる方が効率的です。
また、会議ではその場で決めることも重要です。「次回持ち越し」ばかりでは、物事が進みません。「誰が、いつ、何をするのか」まできちんと決め、記録に残しましょう。
忙しい現場に合った「決まる会議」の書式とは
ここでおすすめしたいのが、シンプルで分かりやすい会議記録のフォーマットです。私が現場によく提案している方法をご紹介します。
1. 議題(例:「① ○○の実施方法について」)
2. 議論の内容(例:「○○という意見が出た」「○○の方法が候補に挙がった」など簡潔に)
3. 決定事項(例:「○○を○月○日に実施。担当は○○さん」)
4. 次回議論の有無(例:「次回も継続して検討する」または「今回で完了」など)
この4つをA3サイズのシートなどで管理し、3ヶ月分程度を一覧で見渡せるようにしておくと非常に効果的です。例えば、10月10日に第一回の会議を行って、次回11月15日に行いましょうとなったら前回の議事録を踏まえて会議を行っていきます。

記録をそのまま次回の会議のベースに使えるため、「今回はこの続きを話すんだな」と参加者も事前に準備しやすくなり、時間短縮にもつながります。
さらに、会議前に「もうこれは決まっているね」となれば、そもそも会議をせずに済むケースも出てきます。会議の成熟度が上がり、内容も深まっていくのです。
会議が苦手なリーダーや、なかなか決定に至らない現場ほど、こうした仕組みを取り入れる価値があります。リーダーとして進行の力量も問われますが、「どうすれば決められるか」を意識して、ぜひ自分なりの工夫をしてみてください。
今回は、会議の進め方を解説しました。
次回は最終回「介護記録を書く書かせるポイント」です。ぜひご一読ください。
第13回はこちら: 第13回「介護記録を書く・書かせるポイント」
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当コラムは、掲載当時の情報です。

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