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コンサルタント小濱道博先生の「経営をサポートするナレッジコラム」

第12回【後編】主なLIFE関連加算と評価方法の再チェック

2022/08/29 カテゴリ: LIFE

前編こちら: 第12回【前編】主なLIFE関連加算と評価方法の再チェック

科学的介護推進体制加算における主な評価方法

(ア) 障害高齢者の日常生活自立度

評価基準調査対象者について、調査時の様子から該当するものを選ぶ。全く障害等を有しない者については自立とする。評価は、施設職員が行って構わない。評価に際しては「~をすることができる」といった「能力」の評価ではなく「状態」、特に『移動』に 関わる状態像に着目して、日常生活の自立の程度を 4 段階にランク分けすることで評価する。なお、何ら障害を持たない、いわゆる健常高齢者は対象としない。

(イ) 既往歴

初回登録時は、現病歴及び主な既往歴を LIFE にデータ登録する。2回目以降の場合、前回の評価時から変化があった場合に、データ登録する。病名は、診療情報提供書等に記載された情報や、本人や家族からのヒアリングやケアマネジャーからの情報提供等から、把握可能な情報をデータ登録する。入院等があった場合には 、医療機関やケアマネジャーと連携して把握する。

(ウ) 同居家族、家族等が介護できる時間

利用者、家族に聞き取りを行うか、ケアマネジャーから情報を得て、同居家族の有無及び同居している家族、家族等が介護できる時間を選び、データ登録する。 施設サービスの場合、同居家族及び家族等が介護できる時間については、自宅に戻った場合の状態を入力する 。

(エ) 食事摂取量

食事全体、主食、副食の各々において、直近3日間において提供された食事をどれくらい(何%) 食べたかを摂取率で評価する。直近3日間の食事の中で通院時の検査等による意図しない欠食があった場合は除外する。ただし、体調不良等の理由で欠食があった場合は加味する。 体重や食事摂取量の低下が認められる場合は、管理栄養士もしくは栄養士に相談し、摂取栄養量を確認する。

個別機能訓練加算Ⅱ

加算を算定する利用者ごとに、提供月の翌月10日までにデータを提出する。その頻度は少なくても、3月に一度である。新規に加算を算定する利用者は、その個別機能訓練計画の作成した月、及び、既存の利用者で、個別機能訓練計画の変更を行った日の属する月にもLIFEにデータを提供する。LIFEにデータを提供してフィードバックを活用しなければならない。ここでいう活用とは、科学的介護提供体制加算で触れた、PDCAサイクルのプロセスをまわすことである。将来の運営指導に備えて、その記録も必要となる。

新規の計画書と変更された計画書での提出情報は、その計画書の作成又は変更時点における情報を提出する。3ケ月サイクルでの提出情報は、前回提出時以降の情報となる。これは、3ケ月毎に計画書を作成することを求めているのではない。3ケ月後も計画書の内容に変更が無い場合は、同じ情報を提供することになる。

個別機能訓練加算Ⅱで求められる提出情報の様式は、①興味・関心チェックシート、②生活機能チェックシート、③個別機能訓練計画書、の3点である。このうち、①の提出は任意となる。 ②、③の提出は必須である。では、任意の様式は提供すべきか。回答は、可能であれば提供すべきである。任意様式を提供することで、そのデータを含めたフィードバック票が提供されて、さらに深掘りした活用が可能となるからである。

ADLとIADLの評価は、利用者の現時点の状況を踏まえて評価する。利用者毎のADL のレベルは、Barthel Indexの測定方法を参考に評価する。各項目について課題がある場合は、課題「あり」、ない場合は課題「なし」の選択となる。IADL及び起居動作は、「している」動作 (普段の生活で行っている動作)をもとに評価する。

個別機能訓練計画書における目標は、短期目標(今後3ケ月)と長期目標を入力する。また、達成・一部・未達の3段階の目標達成度を選択する。目標達成度では初回作成時は不要である。なお、個別機能訓練の目標は、コード表を用いて入力する。コード表は、「ケアの質の向上に向けた 科学的介護情報システム(LIFE) 利活用の手引き」にある。

ADL維持等加算

ADLの評価は、一定の研修を受けた者によって、Barthel Index(以下、BI)を用いて行う。厚生労働省へのADL値の提出は、LIFEを用いて行う。LIFEのデータ提出とフィードバックの活用によるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることが算定要件の一つである。なお、計画期間の途中でサービスを利用していない月があっても、その月を除いて6月以上利用していれば評価対象者に含まれる。情報を提出すべき月においての情報の提出を行っていない事実が生じた場合は、直ちに訪問通所サービス通知第1の5の届出を提出する。

LIFEへのデータ提出は、利用者ごとに、評価対象利用開始月及び評価対象利用開始月の翌月から起算して6月目の月の翌月10日までに提出する。事業所・施設における利用者等全員について、利用者等のADL値を、やむを得ない場合を除き、提出する。 ただし、評価対象利用開始月の翌月から起算して6月目にサービスの利用がない場合は、サービスの利用があった最終の月の情報を提出する。LIFEにBIの評価値を提出する場合は、項目ごとの値を提出する必要がある。なお、特に様式は定められていない。

BIを用いて評価する者の研修が必要である。ADLの評価を行う者の一定の研修とは、様々な主体によって実施されるBIの測定方法に係る研修を受講することや、厚生労働省において作成するBIマニュアルやBI測定についての動画等を用いて測定方法を学習することである。また、事業所は、BIによる評価を行う職員を、外部・内部の理学療法士、作業療法士、 言語聴覚士から指導を受ける研修に定期的に参加させて、その参加履歴を管理する必要がある。また、これまでBI による評価を実施したことがない職員が、はじめて評価を行う場合は、理学療法士等の同席の下で実施する等の対応を行う必要がある。

※BI測定についての動画▼
https://www.youtube.com/watch?v=d4Sb83VgxPA

ADL維持等加算の算定を躊躇する理由の多くが、BIをいての評価への不安と、ADL利得の計算の理解が不十分という点が上げられる。しかし、科学的介護提供体制加算を算定する場合、BIでのADL評価は必須で有ることから、その手間数は同じであり、今後は当加算を併算定する事業者が増えてくると考える。また、ADL利得値は、LIFEに提出されたデータから算出され、LIFEのトップ画面「ADL維持等加算算定」から算定の可否が確認できる。

令和4年度ADL維持等加算計算ツール

リハビリテーションマネジメント加算

リハビリテーションマネジメント加算のロ区分でLIFEに提出が求められる様式は5つある。①興味・関心チェックシート、②リハビリテーション計画書、③リハビリテーション会議録、④リハビリテーションマネジメントにおけるプロセス管理票、⑤生活行為向上リハビリテーション実施計画書である。

このうち、提出が必須とされたものは②のみであり、後は任意提出とされている。また、LIFEへの入力負担の軽減及びフィードバックにより適するデータを優先的に収集するために、リハビリテーション計画書の項目に、データ提出する場合の必須項目と任意項目が設定されている。任意様式や任意項目を提出することで、フィードバックされる項目が増えて、さらに深掘りした検討が可能となる。

提出頻度は、個別機能訓練加算と同じである。他の加算同様に、事業所がLIFEへデータを提出しフィードバックを受けてPDCAサイクルを推進して活用することが算定要件の一つである。

 

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